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ビタースウィート17 - 10/16 Sun

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前日から寝ていないというのもあって、程よく酔いが回って来た山本は「話は変わるけどさー」と前置きをして小声が届くように少し顔を松島に近付ける

「乳首ピアスとかどう思いますか?」
「・・・はぁ?」

山本はふーと息を漏らしながら「興奮しない?何故か」と言う

「・・・興奮・・・なぁ・・・」
「っていうか、例えば、男がしてるって聞いてもそれ、見たいと思わない?」
「思わない」

きっぱりと言われた山本は「え!」と驚き目を見開くが、松島には何故驚くのかも理解できない

「んー、アレだよ!アレ!意外性とか!」
「っつか何の話してんだよー」
「例えばさぁー・・・溝端くんが実は乳首にピアスしてるんですーって言ったらそれ見たくない?」
「想像した。気分悪くなった。帰る」

立ち上がろうとした松島をなんとか宥めてまた席へ座らせる

「見たくないのか・・・」
「当たり前だろ」
「・・・それは溝端くんだからかも・・・オレも溝端くんがしてるって言っても別に見たくないかもしれない」
「だから」
「真山くんだったら?」
「・・・」
「ほらっ!!!」

安心したように松島を指差して笑顔になった山本の頭にチョップを落とす松島

「何?山本お前は男に走ったわけ?」
「うん?」
「真山のことばっかり気に掛けてるし。溝端じゃなくても真山贔屓して!ってなるわ。これは」

山本は唸りながら首を傾げる
自分の中で贔屓しているとは思っていない。ただ・・・ただ・・・?その後に何が続くのかも分からずまた唸った

「で、真山が乳首にピアスしてるのはマジなの?」
「・・・真山くん内緒って言ってなかったけどこれ、言っちゃまずかったかなぁ・・・」
「マジなのかよ」
「あ、でも、一応・・・内緒にしといて?」
「バカ。それ聞いて突然真山に「お前乳首にピアス開けてるんだろ?見せろよ」なんて言ったらセクハラだからな?」

それを聞いた山本の顔が青くなる

「セクハラ・・・?!」

そう呟いた山本が真山にそう言ったのだと思うと松島は頭を押さえた

「いや、うん・・・なんつーか、オレはかなりの衝撃を受けた」
「どうしよう・・・オレ、セクハラしてた?!」
「セクハラだ」
「・・・あーああぁぁぁぁ!どうしよっ!」
「っつか、それがビビったんじゃなくてお前、見たいとか言ったのかっつー衝撃」

松島は頭を押さえながらため息を吐くと「判ってないならイイ」と言いながらまたさらにため息を吐いた






松島に「セクハラ」だと言われたことがただ頭でグルグル回りながら帰宅する

「・・・?」

部屋の電気がついていない。徹夜だったし、今日は早く寝たのか?そう思いながらも何かがおかしいと思いながら靴を脱いで部屋へ上がる時に気付く

「・・・真山くん?」

判っている。だけど真山を呼びながら真山の部屋を開けるとやっぱり無人の部屋
靴がないのだ。真山の靴が・・・会社にいる?いや、今までは家にいてもエアコンもテレビもパソコンもないからと会社にいたけれどここへ来てからは以前よりもずっと残業は減ったし、特に今日は徹夜明けなのだからと自分より早く帰したのを見届けた

「・・・カメ吉、真山くんコンビニかどっか行った?」

同居亀のカメ吉に恐る恐るそう尋ねるけれど答えなんて返ってくるわけがない
山本の胸に不安が襲ってくる・・・それは松島から「セクハラ」だなんて聞いていなかったらこんなに不安な気持ちになることはなかったのかもしれない。でも、今は・・・

セクハラをしてしまってそれを不快に思った真山がもうここへ戻ってこないのではないかと不安になる
元々荷物の少ない真山がここを出て行くのは簡単で・・・

「真山くんにここにいてもらいたい。それってどうしたらいいと思う?」

そっとカメ吉の餌をやりながら尋ねる

「真山くんの物をここに増やそうか・・・ねぇ?カメ吉」

でも、それは逆に居辛くなるのかもしれないと思うと山本はただカメ吉を見つめる
婚約者だった三崎がここを出て行ってからずっとカメ吉しかいなかった。真山が来てからは楽しくて・・・例えほとんど家では一緒にいることなんてなくてもここで一緒に食事を摂れる喜びがあった。返って来る言葉がいつだってきつくてもカメ吉に呟いて返ってこない言葉よりもずっとずっと山本にとって楽しいことだった






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おっとここでやっと恋愛モードへと移行していくのか?!っていうね・・・もう15話以上恋愛なかったっていう・・・
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