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ビタースウィート31 - 10/31 Mon

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クリスマス当日、恋人がいる者はなんとか早く仕事を切り上げて恋人とのデートを楽しもうと思っているからかどこか皆浮足立った1日・・・

「真山くん真山くん」
「なんですか」

終業時間が過ぎた頃、椅子のまま移動して真山の近くへ来た溝端がパソコンから顔を上げようとしない真山に話し掛ける

「今日、桜山の部屋で飲もうって話になってるんだけどどう?」
「なんでオレが」
「いやぁ、彼女いない独身男ばっかり集まってさぁ、彼女いなくても楽しいぞーっていう」
「さみしっ」
「えー、1人で部屋に居る方が今日はなんか病みそうなんだもん」
「そもそもオレに彼女いないとかなんで決めつけてるんですかね」
「え?!・・・えっ?!」

溝端は2回尋ね直す

「え、だって・・・真山くんって休みの日も仕事しかしてないイメージ」
「・・・」

確かにそれは間違っていない

「だからって予定がない前提で聞くのって失礼だと思いますけど?」
「よ、予定・・・って・・・真山くん友達いるの?」
「何なの?オレには恋人も友達もいないっていう決めつけ」

真山がパソコンから顔を上げるとすぐに目を逸らし俯きながら「ごめん」と呟く溝端
恋人も友達もいない。そう見えているのは正しい評価。実際、恋人は勿論、友達と呼んでいい相手なんていないから・・・でも、今日、声も掛けられないのは寂しいだろうと思われているのは無性に腹立たしい

「今日は・・・」
「真山くんはねー、ボクと約束してるんだよ」

突然、山本の通る声がフロアに響いて話題に参加していなかった社内全員が似たような驚きの声を上げ、帰り支度をしていた者までが真山を見る
松島以外は真山が山本と同居しているだなんて知らないし、クリスマスを一緒に過ごすだなんて理由が思い浮かばないから当然の声

そして誰かが思いついたように「仕事の予定とかそういう」と呟いたのが聞こえると皆が納得し、真山に向けていた視線を興味なさそうに下げたが、山本はそれも否定する

「帰ってチキン食べてケーキ食べる予定だよねぇ」

真山は黙っていろと言うような視線を山本に送るけれど、それをニコニコといつもの笑顔で返されてすぐに視線を逸らす
次の瞬間には山本は真山となぜクリスマスを過ごすのかとそんな質問をする社員に囲まれていて、それをバカみたいに正直に答える山本に苛立ちを感じる真山

「じゃ、じゃあ!じゃあっ!社長も暇ってことですよね?!」
「んー?だから真山くんと」
「いや、真山も一緒だったら社長も一緒に来たらいいですよね!?」
「えー?それ、ボクの財布当てにしてるでしょ?」
「そりゃーもちろんっ!」

山本は苦笑しながら「真山くんとの予定が先だからなぁ」と言うけれど、桜山に圧され、いつの間にか山本の部屋で皆集まることに話が決まっていく

家主の山本が決めたのならば真山は口出す理由もないけれど、苛立ちを感じてしまうのは密かにクリスマスを山本に一緒に過ごそう。そう言われた時からずっと楽しみにしていたから・・・
2人きりで。好きな人と過ごす穏やかなクリスマスをずっとずっと・・・楽しみにしていたから・・・





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ハロウィンにクリスマスのお話www相変わらず季節感を無視していきます
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