つれないキミと売れてる僕10-1 - 12/25 Sun
急に変わるものだってある
もちろん変わらないものだってあるけれど、変わる時は突然で・・・そしてもしかしたら必然的なのかもしれない
須野の部屋に須野の友人が来ることだなんて今までだって何度かあった。自分優先にしているのは判っているし、須野が自分たち以外の友人と遊ぶことにも何も不満を感じるわけがない・・・
「じゃあ、ありがとね。ボク、すごい楽しかった!また来ていい?」
「うん。イイよ。アキラの力に少しでも慣れたなら僕も嬉しい」
「ありがとー!寛人くんっ!じゃあねー」
たまたまタバコを買いに行った帰り、須野の部屋から出てきた男を見て、言葉を聞いて里見はどこかもやもやするのを感じる
「あ、おかえりー。タバコ?僕の部屋にストックあったのに」
「気分転換」
「そっか」
男を見送った須野はいつも通り優しい笑顔で里見にくっついて来て部屋に1度入ってから当然のように里見の部屋へとやって来る
「・・・誰。今の」
「え?・・・あ、うん。えっと、西野 晶って判る?」
「・・・作家か」
「うん。今度僕が出る映画あるでしょ?その原作で」
「イケメン作家とか言われてる奴だろ・・・知ってる」
「・・・そ・・・か・・・えっと・・・里見、お腹は?」
里見は買ってきたタバコの封を開けると咥えながら首を振る
「そっか・・・えーっと・・・さ、里見がアキラのこと知ってるのびっくりした」
「あー?」
「や、だって・・・里見って・・・」
「普通の男には興味ねぇけど若手の作家だしな・・・しかも注目浴びてる奴。それに・・・」
須野は静かに里見の隣に座ると軋むソファ
「晶って名前だったからな・・・」
晶・・・それは里見の愛しい妹・・・あの時、両親と一緒に亡くなった妹の名前
「まぁ、名前見て女かと思ったら男だったし?そーいや晶って名前は男にもいるわなぁーって思い出したっつーだけだけど」
「うん・・・そか」
「おう・・・」
里見がタバコを押し消すと同時に須野は里見を引き寄せる
「寛人、あいつと仲イイのか」
「・・・え?・・・ええ?」
「だから」
「や、え?何?僕っ・・・のっ・・・名前?!」
「あ?イイだろ・・・別に」
「イイっ・・・イイですっ・・・あ・・・うん。俳優仲間の友達の友達・・・だったかなぁ・・・それで、話してみたらさ、里見のことも知ってたし、小説の話になったりして・・・で、なんか・・・付き合いあったんだけど・・・そしたらアキラの小説が映画化されて、それに出ることになって」
「・・・あぁ、そう」
まるで興味なさそうに言う里見にまだ心臓がドキドキしているのは里見がいつも呼ばない名前で自分を呼んだから・・・ほとんど呼ばれたことなんてないのに・・・もし呼ぶとしたら・・・情事の時・・・
「寛人、ノド乾いた」
「っ・・・は・・・はいっ」
すぐにソファから立ち上がって須野は急いでキッチンへと向かう・・・何故急に名前で呼んでくれるのか判らない。でも、嬉しかった・・・突然名前で呼ばれて・・・嬉しかった・・・
「ひっかりちゃーんっ!あっそびましょー」
里見がうんざりした顔をしてドアを開けたのは須野も仕事でいない夕方。そろそろどこかへ食事にでも出掛けようかと思っていた所の訪問に機嫌を悪くする
「あれ?あれあれー?なんで?どしたのー?光ちゃん・・・怒ってる?ねぇ、怒ってるのー?」
「・・・それ、何」
「んー?光と飲もうと思ってー」
葛西が手にしている袋を覗くとおしゃれなオードブルが入ってて里見はそれを受け取るとテーブルへと乗せた
「外でご飯もいいけどー、お家で飲むのもイイよねぇー!ほーら!ワインもあるよー」
「そんな洒落たもんは別に要らない」
「要らないって!!!シャンパンにしたらよかった?」
「・・・なんかイイことあったのか?」
葛西は「判るー?」と言いながらテーブルにワインを置いてグラスを物色しだす
「まだちょっと先なんだけどさー・・・短いけど枠貰えることになってー」
「・・・何だよ」
「テレビー!企画通りそう」
「・・・へぇ」
「そしたらさー・・・昔、光が書いてたやつやりたい」
「はぁ?」
「あったでしょー?ヘボ探偵」
それは学生時代に書いていた話。短くコメディタッチのものを撮りたいという葛西に書いた脚本
「・・・いや、お前、何でオレのを」
「だってオレ、光の話で撮りたいんだもん。光の書く話愛してるし」
「バッカじゃね」
「うん。バカなんだろうけど」
葛西は少しだけ笑ってグラスにワインを注ぐと無理矢理里見にもグラスを渡してそのグラスにカチンとグラスを合わせた

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もちろん変わらないものだってあるけれど、変わる時は突然で・・・そしてもしかしたら必然的なのかもしれない
須野の部屋に須野の友人が来ることだなんて今までだって何度かあった。自分優先にしているのは判っているし、須野が自分たち以外の友人と遊ぶことにも何も不満を感じるわけがない・・・
「じゃあ、ありがとね。ボク、すごい楽しかった!また来ていい?」
「うん。イイよ。アキラの力に少しでも慣れたなら僕も嬉しい」
「ありがとー!寛人くんっ!じゃあねー」
たまたまタバコを買いに行った帰り、須野の部屋から出てきた男を見て、言葉を聞いて里見はどこかもやもやするのを感じる
「あ、おかえりー。タバコ?僕の部屋にストックあったのに」
「気分転換」
「そっか」
男を見送った須野はいつも通り優しい笑顔で里見にくっついて来て部屋に1度入ってから当然のように里見の部屋へとやって来る
「・・・誰。今の」
「え?・・・あ、うん。えっと、西野 晶って判る?」
「・・・作家か」
「うん。今度僕が出る映画あるでしょ?その原作で」
「イケメン作家とか言われてる奴だろ・・・知ってる」
「・・・そ・・・か・・・えっと・・・里見、お腹は?」
里見は買ってきたタバコの封を開けると咥えながら首を振る
「そっか・・・えーっと・・・さ、里見がアキラのこと知ってるのびっくりした」
「あー?」
「や、だって・・・里見って・・・」
「普通の男には興味ねぇけど若手の作家だしな・・・しかも注目浴びてる奴。それに・・・」
須野は静かに里見の隣に座ると軋むソファ
「晶って名前だったからな・・・」
晶・・・それは里見の愛しい妹・・・あの時、両親と一緒に亡くなった妹の名前
「まぁ、名前見て女かと思ったら男だったし?そーいや晶って名前は男にもいるわなぁーって思い出したっつーだけだけど」
「うん・・・そか」
「おう・・・」
里見がタバコを押し消すと同時に須野は里見を引き寄せる
「寛人、あいつと仲イイのか」
「・・・え?・・・ええ?」
「だから」
「や、え?何?僕っ・・・のっ・・・名前?!」
「あ?イイだろ・・・別に」
「イイっ・・・イイですっ・・・あ・・・うん。俳優仲間の友達の友達・・・だったかなぁ・・・それで、話してみたらさ、里見のことも知ってたし、小説の話になったりして・・・で、なんか・・・付き合いあったんだけど・・・そしたらアキラの小説が映画化されて、それに出ることになって」
「・・・あぁ、そう」
まるで興味なさそうに言う里見にまだ心臓がドキドキしているのは里見がいつも呼ばない名前で自分を呼んだから・・・ほとんど呼ばれたことなんてないのに・・・もし呼ぶとしたら・・・情事の時・・・
「寛人、ノド乾いた」
「っ・・・は・・・はいっ」
すぐにソファから立ち上がって須野は急いでキッチンへと向かう・・・何故急に名前で呼んでくれるのか判らない。でも、嬉しかった・・・突然名前で呼ばれて・・・嬉しかった・・・
「ひっかりちゃーんっ!あっそびましょー」
里見がうんざりした顔をしてドアを開けたのは須野も仕事でいない夕方。そろそろどこかへ食事にでも出掛けようかと思っていた所の訪問に機嫌を悪くする
「あれ?あれあれー?なんで?どしたのー?光ちゃん・・・怒ってる?ねぇ、怒ってるのー?」
「・・・それ、何」
「んー?光と飲もうと思ってー」
葛西が手にしている袋を覗くとおしゃれなオードブルが入ってて里見はそれを受け取るとテーブルへと乗せた
「外でご飯もいいけどー、お家で飲むのもイイよねぇー!ほーら!ワインもあるよー」
「そんな洒落たもんは別に要らない」
「要らないって!!!シャンパンにしたらよかった?」
「・・・なんかイイことあったのか?」
葛西は「判るー?」と言いながらテーブルにワインを置いてグラスを物色しだす
「まだちょっと先なんだけどさー・・・短いけど枠貰えることになってー」
「・・・何だよ」
「テレビー!企画通りそう」
「・・・へぇ」
「そしたらさー・・・昔、光が書いてたやつやりたい」
「はぁ?」
「あったでしょー?ヘボ探偵」
それは学生時代に書いていた話。短くコメディタッチのものを撮りたいという葛西に書いた脚本
「・・・いや、お前、何でオレのを」
「だってオレ、光の話で撮りたいんだもん。光の書く話愛してるし」
「バッカじゃね」
「うん。バカなんだろうけど」
葛西は少しだけ笑ってグラスにワインを注ぐと無理矢理里見にもグラスを渡してそのグラスにカチンとグラスを合わせた

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メリークリスマスー!
大変お待たせいたしました。
クリスマスまでには1本ぐらい完結した状態で行けるだろう。そう思っていたのに完結してないっていう結局のダメダメっぷりが水尾です
ひたすら寝たりダラダラしたりマンガ読んだり寝転がったりして体調的には体のだるさとか酷すぎる偏頭痛も取れたんですが、ダラダラしすぎまして・・・書く時間取れてないって言うねwww
でも、おかげさまでリフレッシュできたので気持ちを引き締めてつれないキミと売れてる僕 10幕の始まり始まりですー
・・・っていうか10幕!!!10幕っ!!!ひたすら里見デレてる10幕っ!!!(ネタバレ)
大変お待たせいたしました。
クリスマスまでには1本ぐらい完結した状態で行けるだろう。そう思っていたのに完結してないっていう結局のダメダメっぷりが水尾です
ひたすら寝たりダラダラしたりマンガ読んだり寝転がったりして体調的には体のだるさとか酷すぎる偏頭痛も取れたんですが、ダラダラしすぎまして・・・書く時間取れてないって言うねwww
でも、おかげさまでリフレッシュできたので気持ちを引き締めてつれないキミと売れてる僕 10幕の始まり始まりですー
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comment
コメントありがとうございます♪
ぎゃー!里見がデレ君になっちゃうんですかっwもうタイトルデレ君売れ僕ですかっ!!!いや・・・もう少し、いいえ。最後までツン・・・ちょっとでもツン・・・ってしててほしい(願望)
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