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つれないキミと売れてる僕10-5 - 12/29 Thu

trackback (-) | comment (2) | つれないキミと売れてる僕
「うっわー、須野ちゃん見事に染めたねぇー・・・抜いたっていうのか」
「あぁ、うん・・・だよねぇ・・・これ、やりすぎだよねぇ?でも、更にウィッグ被るんだよ・・・だったらここまでしなくてもイイのにねぇ?」

須野の見事に変わった姿を見て葛西は驚いて笑う
黒髪の誠実そうな印象が強い須野が金髪になっていて、少しカールさせられたその髪がとても堅い役をやっている人物とは同じに見えなくて

「光はもう見たのー?それー!」
「まだ・・・里見も今すごい忙しいみたいだし」
「あぁ、うん。映画が公開近いのに小説の表紙で今更だけど揉めてるしなぁ」
「そっか・・・大丈夫かなぁ」
「まぁ、光だもん。大丈夫さー」

普段と触り心地まで違う気がする須野の頭に触れると須野は葛西の顔を見て何か言いたそうにしたと思うと両手で顔を塞ぐ

「え!どした?どしたの!?」
「僕、今幸せすぎて死にそうなの聞いてくれる?」
「え!・・・うん。聞くけど!!!」

何度か頷いた須野の背中を撫でて落ち着かせると紅潮した頬の須野がへらりと笑って葛西を見る

「須野ちゃん・・・すっげぇにやけてるけど」
「にやけるよっ!思い出しただけで僕・・・もーっ!!どうしよう!どうしよう!!」
「ど、どうしたの?」

須野がこんなにも幸せそうな顔をしているのは確実に里見の話なのは判っている。それを話せるのも自分にだけ・・・それも判っている

「あ・・・あのね・・・里見が、僕を名前で呼んでくれるの・・・」
「あ・・・あぁ、うん」
「っ・・・里見だよっ!?里見がっ・・・ずっとだよ・・・」

葛西も確かに里見が須野を名前で呼んだことには驚いたけれど予想以上の須野の喜び方にどう対処していいか困る

「あ・・・やばい・・・勃ちそ・・・」
「待って!隣にいるのオレだからっ!光じゃないからっ!」
「だって・・・里見が僕を名前で・・・っ」

両手で頭を抱えながら震えて喜ぶ親友に葛西は困った顔をして笑いながらため息を吐く
10年以上想いが叶わなかったことを知っている。片想いをこじらせるとこうなるのか・・・とよく判らない納得をして須野の背中を撫でると「よかったじゃん」と優しく囁いた

「よかった・・・けど・・・僕・・・」
「んー?」
「僕もっ・・・名前で呼んでもイイと思う?!普段からっ!!」
「え・・・そりゃ・・・っていうか呼んでなかったの?」
「・・・ぇ・・・っち・・・なことする時・・・だけ・・・」
「あーなんか聞いちゃいけないこと聞いた気がするけどまぁ、いいや・・・イイでしょ。光もそれ望んでると思うけど?」

顔を上げた須野が赤い顔をしながら「ホント?」と聞いてきたのを葛西は頷いて微笑む

「あーっ・・・でも呼べるかなぁ・・・里見にっ・・・里見に名前で呼ばれるとホント・・・こう・・・あーーーーもーーーーっ・・・やばいっ!!!ってなる」
「・・・須野ちゃん、なんか・・・うん・・・キャラそんなんだっけ?」
「僕・・・里見が大好きで・・・ホントにホントに大好きで大好きでっ・・・あー・・・大好きなの」
「知ってるーーーーーーっ」

葛西の笑い声が部屋に響く
須野が里見を大好きなことはずっと知っていることで、今更こんな風に言われなくても・・・と思うほど

「好きっていう感情が目に見える薬とか開発されたら僕やばいよ?僕の細胞ひとつひとつに里見が好きって書いてある!」
「・・・いや、ホントに大丈夫?」
「あー、もー・・・なんていうか、里見が好きなの」
「本人に言おうな?いい加減オレも恥ずかしくなってきた」
「だって・・・里見忙しい・・・僕も・・・あっ・・・どうしよう・・・僕、忙しくなって帰れなくなったらいつも里見に電話するでしょう?」

葛西はため息を吐きながら頷いて須野を見ると須野は真剣な顔を葛西に向けていて葛西も少し真剣に聞いた方がイイのかと身構える

「電話でも名前で呼ばれたら僕死んじゃうかもしれない」
「・・・須野ちゃん、1回頭殴ってイイ?」
「え!ヤダよ!」
「いや、光だったらもう既に何回も殴ってるぐらいだよね?なんか今、光の気持ちが判った」
「え!なんで!!僕間違ってんの?」
「おう。なんか・・・なんかムカついた」
「え!なんでっ!!!」

葛西は笑うと須野の金髪の頭をぐしゃぐしゃとかき混ぜて顔をグニグニと弄ぶ
歪んだ須野のおかしな顔にクスリと笑うと今度はよしよしと頭を撫でた

「須野ちゃんが幸せそうでオレも嬉しい」
「・・・幸せすぎて死にそうって悩んでるよ?」
「イイ悩みでしょー!」
「そりゃ・・・」

須野は微笑んで大きく頷く

「あ、今度光誘って飲み会行くから」
「うん?」

今までだって里見と2人で飲みに行くことはよくあったのになぜ了解をとるようなことをするのかと首を傾げる須野

「合コンじゃないけど大勢が来る飲み会ね!」
「・・・え」
「光もネタ探しの場必要でしょー?」
「・・・そ・・・だけどぉ・・・」
「大丈夫ー!おかしなヤツが近付きそうだったらオレが止めるしそこら辺はオレもちゃーんと見てるから」
「あぁ、うん。だよね・・・」

過去の過ちはもう繰り返したくないから・・・それは須野も葛西も同じ思い・・・里見を守れなかった苦しい過ちだから






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ほら。里見がデレすぎちゃうと須野ちゃんがこんなことにw
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2016/12/29 Thu 12:06:58
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>れい様
コメントありがとうございます♪
須野の愛が重すぎる感じ出てますでしょうかw
それを普通に受け止めてる里見も相当壊れてる気がしますw

つれキミ売れ僕の『つれ』ってなんだっけ・・・ぐらいのタイトル詐欺ですよねー^^
2016/12/30 Fri 19:36:03 URL

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