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つれないキミと売れてる僕10-17 - 01/10 Tue

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
里見が携帯をポケットから出すと葛西へと投げる
放物線を描いた携帯は葛西の手に収まり、葛西はこれをどうすればいいのかと里見を見つめた

「着信履歴・・・」
「見ていいわけな?」
「やましいことも恥ずかしいもんもねぇよ」

葛西は着信履歴を開くと里見の仕事関係だろう人物の羅列を見る

「・・・え?」

それを遡ってやっと見つけた須野の名前・・・以前は毎日毎日、里見が電話に出なくても電話を掛けてきていて、下手したら里見の着信履歴を須野の名前で埋め尽くしているほどだったのに・・・

「ど・・・どうして?」
「メール」
「・・・」

里見の言葉がメールの履歴も見ろということだと察してメール画面を開くけれど須野の名前はやっぱりなかなか出てこなくて葛西は困った顔で携帯の画面を閉じる

「おかしいと思うよな・・・」
「・・・光が買い物してたって・・・」
「おう・・・ストックがされなくなった・・・普通だと言われればそうだよな・・・でも須野だ」
「そう。須野ちゃん・・・でも、でもさっ!名前で呼ばれたから満足して・・・とかじゃないよ!これは絶対っ!」
「・・・あー、そりゃ判ってんだけどなぁ・・・あと、あいつにオナホ使おうとしたら途中で萎えて使えなかった」
「そ・・・れは聞きたくなかったけどね?」
「いや、考えてみろよ!オレの前で萎えるってなんだよ。ねぇだろ。それ!」

葛西は曖昧な返事をしつつ考える
須野が心から想いを寄せているのは里見。それは間違いない。なのに連絡を突然しなくなった理由が思い浮かばない
里見が須野を名前で呼び始めた頃からで・・・いや、それは関係ない。須野は名前で呼ばれて感動していた。そう。あれは感動・・・じゃあ・・・

里見が須野を名前で呼び始めた理由・・・

「西野 晶か・・・」
「・・・」
「光もやっぱり考えたのか・・・でも、うん・・・ちょっと調べてみるよ」
「葛西・・・」
「うん?」

後ろのポケットに手を入れて帰ろうとしていた葛西を呼び止める

「・・・」

里見が何かを言おうとして躊躇っているのが判って葛西はいつものように屈託のない笑顔を見せる

「須野ちゃんは光が大好きだからっ!それだけは確実でしょ?」
「・・・ひとつな・・・気になってることはあんだよ・・・」
「えー?光が何を気にしてんのー?自信満々に「あいつはオレが好き」って言ってる光がぁ?」
「あいつは高校に入る前、一目惚れしたっつってた。オレに。初めて心を動かされたっつってた・・・女に反応しない。魅力を感じない・・・でも、オレには感じた。それはオレだったからか、たまたまオレという魅力ある男に初めて会ったからか・・・」
「えーっとよく判んないけど・・・須野ちゃんが光だけじゃなくて基本は男に魅力を感じるとかそういうこと言ってる?」
「確信はねぇよ・・・」
「でも・・・えー?」

里見は体を起こすと煙草を咥える

「まぁ、オレより魅力ある男なんて少ないとは思うけど、惚れるかどうかっつー感情っていうのは一般論なんて関係ねぇんだろ?晶がお前に惚れてたように」
「一般論そこで持ち出しちゃう?!ねぇ!ねぇっ!」
「須野かお前だったら須野だろ」
「あーあーあーあーあーあーそーですよねぇぇぇぇぇー・・・でも、光が心配するようなこと何もないでしょ・・・仮に須野ちゃんが『そう』であったとしても!今の世界に入って須野ちゃん何年よー?須野ちゃんから光以外の話聞いたことないしー!もし出逢ってたら冷たすぎる光に尽くして尽くして尽くして尽くして10年以上もやってないでしょ」

そこは納得できるのにどうしてこんなにもモヤモヤし続けるのか・・・

「光・・・」

里見は紫煙を吐き出しながら顔を上げる

「いつもみたいに自信満々な顔して待ってなよ。なんかあるにしたってそれは通過点でしかないから。須野の着地点はいつだってお前のところだ」
「・・・臭ぇよ・・・ったく」

葛西は笑って里見の背中を軽く叩くと玄関へと向かう
西野が関わっているのは確実。でも、西野が関わったからといってあんなに里見にべったりな須野が何故変わったのかが判らない・・・
連絡を2日もしないのは異常。どこにいても時差があってもメールを送りまくって来ていた須野が・・・連絡をしないと仕事を放り出してでも里見のところへ帰ろうとする須野なのに・・・

葛西は色々と考えながらどう探ろうか案を練り始めたのだった






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里見と葛西が真剣な話をしている中で時々ふざけた話になったりするのを書いているときがすごく楽しいです
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