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つれないキミと売れてる僕10-35 - 01/28 Sat

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「・・・寛人・・・?もう大丈夫なのか?ホントに?」
「どうもご迷惑をお掛けしました」
「うっわーーーー!寛人ぉぉぉぉぉぉーーーー!」

山口に抱きしめられると困ったように笑った須野は頭を下げる

「僕、里見がいないとダメなの再確認した」
「・・・いや、んなの判ってんだろ」
「うん。判ってる!」
「スキャンダルになりそうなこと排除したいから本来なら離れるべきなのをお前の場合は里見くんいなかったら役に立たなくなるからそーっと認めて・・・っつか認めざるを得ないんだろーが」
「うんっ。僕ね、里見が好きなんだぁ・・・」

須野を言った通り治した里見は須野にとってやっぱり神のような存在だと思いながら部屋を見回す

「里見くんは?」
「あー・・・あぁ・・・うん。寝てる」
「珍し・・・あぁ・・・そうか」

須野のデレデレした顔を見て察した山口は口を噤むとため息を吐き出す

「里見くん、好きな物なんだったっけ・・・」
「んー、里見はトマト好きだよ。あとビール」
「・・・じゃあ今度何か持って来よう・・・」
「別に要らないっすよ」

声の方へと顔を向けた山口と須野。いつもと同じ完璧な服装で完璧な立ち方、ただ、酷い顔色を隠そうと部屋の中なのに大きめのサングラスをかけての登場。そして須野はきっと脳が反応するよりも早く里見の元へと駆け寄っていく

「大丈夫?どこも痛くない?ごめんね?ごめんね?」
「うっせ。黙れ」

情事の後だと言うことは隠せていなくても里見には強がり隠しておきたいこと

「あー・・・っと、里見くん、ホントキミはすごいね。オレ、絶対無理だろうって思ったけど」
「オレに無理なことはない・・・ってまぁ、オレもホントにこいつが回復するだなんて思ってなかったけど」

里見は少し笑って須野を見る

「それでもすごいよ・・・」
「オレがダメだった時、オレの世話ずっとしてたこいつに比べりゃ・・・」
「・・・」
「あは・・・僕、あの時何も辛くなかったけどねぇ」

デレデレと笑う須野に山口はあの時仕事を慌てて調整しなくちゃいけなかった自分の身になれと言いたかったけれどそれもこの須野と里見の笑顔があるのならイイ。そう思えてしまう

「寛人、今日から行けるな?」
「うん。迷惑かけたのは判ってるから今まで以上に頑張るよ!僕っ!『僕らしい』がちゃんと判ったし」
「・・・そうか・・・じゃあ、里見くん、こいつ連れてもう出るけど」
「どうぞどうぞ。そのうるさいそいつ早く連れてってください」
「うるさいって酷いよ!あ、ご飯はね、冷蔵庫に入れておいたし、サーバーにはコーヒー淹れてあるし。あとっ」
「いいからっ!早く出ていけっつーの」

里見に尻を蹴られると「ううー」と呻き、何度も何度も振り返りながら部屋を出て行く須野を見送ると里見はズルズルと壁に背中を付けたまましゃがみ込む
本当は立ち上がるのさえ体が軋んでキツイ。でも、こうでもしないとまた1日須野は自分の世話をすると言い張り仕事へ行けないことぐらい判っているから・・・

「ったく・・・世話焼けるっつーの」

サングラスを取ると青い顔を上へ向け大きなため息を天井へ吐き出しながら里見は目を瞑った








現場へ着くと何度も何度もあちこちで頭を下げながら挨拶に回る須野。そして撮影が始まると多くが息を飲む

それはついて行った山口も同じ。休む前よりも格段に良くなった演技・・・須野が見つけた答えはどこにあったのか・・・やはりそれは里見が握っているのだろうと思いながらも須野を見つめる

自信にあふれた須野の演技。迷うことない須野・・・今までと全然役柄が違うだとかそんなこと関係ない。共演者が戸惑う程の須野の引き込まれるような演技・・・飲み込まれていく・・・これが人気俳優、須野 寛人なのだと・・・





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いつもの調子になって来た須野と里見に少し安心するっていう私・・・この調子ならタイトル通りまだまだ続けられるな♪
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