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つれないキミと売れてる僕10-36 - 01/29 Sun

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須野の言葉が戻って暫く経ち、須野が過労で撮影が止まっていただなんて多くが忘れた頃にその雑誌が発売され、それを見て雑誌を床へと投げつける1人の男・・・

「クソ・・・クソクソクソクソクソッ!!!」

クシャクシャと髪を掻き回しそのまま髪を引き抜く。ブチブチと髪が抜ける感覚と痛み・・・そして大きな声で叫ぶ

『友情を大事にするイケメン作家、皐月 光の全て』そう書かれたその雑誌に自信満々の里見の写真が載せられた記事
憧れ、目指し、絶望し憎むようになった彼・・・

『今日は友人である俳優の須野 寛人さんと映画監督のShinGo監督についてお話聞けると伺って来たのですけれど、イイのですか?』
『友人というか親友の2人です』
『本当に仲が良いんですね。学生時代からのお付き合いと有名ですが』
『高校1年から・・・もうかなり長くなりますね・・・生きてきた半分あいつらとつるんでるんで』
『皐月先生はその頃から小説を書かれていたとか』
『多分家族の次ぐらいに最初のファンになってくれたのが2人です』
『じゃあ、皐月先生のお話をずっとそばで読んでいたんですねー。羨ましい。この間、映画も公開されましたが、ShinGo監督とはいつ頃から一緒に作りたいと考えていたのでしょう?』
『大学のとき、須野は大学行かなかったけどShinGoとは大学も同じで、映画を撮る研究サークルに半分強制的に入れられていて、脚本書く人間がいないからと書かされ始めたのがきっかけですね・・・小説とは違うけれどいい経験になると思って書きました。まぁ、当時、もうデビューはしていたのであちこちで書いて書いて書きまくってダメだと担当さんからダメ出しされて悔しいから映画でこのネタ使って貰おう・・・とかにもなりましたけど』
『噂によると須野さんとShinGo監督をモデルにした作品も発表されていたとか・・・因みに、どれなんですか?』
『【犬、猫、俺。】は完全にShinGoです』
『そうなんですか?!新しいShinGo監督の一面・・・』
『新しいんですかね・・・オレの中であいつはいつもあんなんなんで・・・須野は頭は悪いけど人を引き込める能力あって、ShinGoは頭もイイから計算しながら人に取り込んでいく能力があって、2人ともタイプは違うけどすごい人間ですよ。オレはなかなか友達を作ることができるタイプじゃないけど、あの2人から影響を受けて、助けられて今ここにいる・・・直接は2人とも調子に乗るから絶対に言わないですけど』

インタビューの内容に新作の内容だとか宣伝だとかがなくてただ須野と葛西との友情記事・・・吐き気がする。吐き気がした・・・友情ごっこ。全くの他人を巻き込んだ友情ごっこに過ぎない・・・でも、それならば無視してしまえばいいのにこんなにもダメージを受ける自分自身がまた許せなくなっていく

読まなければよかった。全てはそうなる。でも、読んでしまった。夢中で。夢中になって全部読み、羨ましいと感じた自分に吐き気を感じる
西野にもいたのだ。大事な友人が・・・一緒に過ごしてきた想い出が・・・楽しく苦しく、それでも笑って分かち合えた友人がいたのに・・・いたのに・・・

「・・・光太郎ー・・・」

ボソリと呟いたその名前は誰にも届くことなくただ西野の耳にジンジンと響いたのだった









「ひっかりーんっ!ひっかりーんっ!ひっかりーんりんりーんっ!!!」
「きもい!うるさい。帰れ」

葛西が雑誌を手にやって来ると里見はうんざりした顔で追い返そうとするが、葛西が目をキラキラさせて里見のインタビューページを開いて見せてくる

「もー!ほんっとほーーーーーんっと・・・ツンデレ?ツンデレーーーー!!!やーんっ!光ちゃん最高ー!オレ、泣いちゃう泣いちゃうー!」
「うるさいっつーの」
「でもでもぉー・・・1人だけご立腹の人がいまーすっ!」

里見は顔を上げる

「ゆりちゃん!!!」
「・・・」
「こーんな長いインタビュー自分がやりたかったのにっ!オレとか須野ちゃんの話は自分の方が絶対に上手く書けたしもっともっとみんなを3人のファンにすることだってできるのにっ!!!・・・って怒ってた」
「・・・いや、それは」
「わぁーかってるってぇー!だからオレもちゃーんとフォローはしといたよぉー?で、エッセイは今度終わりにして、連載小説枠も最終話近くて空きが出るからそこに光入れようーって話にして落ち着いたから」
「・・・は?!」
「うん。だからお話の準備はじめてはじめてー!」
「・・・いや、何の冗談だよ・・・無理だろ。いきなり」
「いやいやぁ、怒ってるゆりちゃんを納得させるにはそれくらいしないとぉー!」
「お前・・・バカ!バカかっ!バーカバーカバーカ」
「えー?ここに『ShinGoは頭が良くて』って書いてあるよぉー?やだなぁ。光、自分で言ったこともう忘れちゃったのー?」

にやにやしながらまた雑誌を見せてくる葛西の頭を掴むと頭をガシガシと揺らした後頭を叩き、笑った








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これが終わったらUPするお話の準備が全然進まない・・・書き始めたのに全然進まない・・・ToT
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