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コイゴコロミズゴコロ3-23 - 03/23 Thu

trackback (-) | comment (0) | コイゴコロミズゴコロ
チームメイトはただ息を飲む。応援することも一瞬忘れて但馬の気迫とそれを受ける江口の泳ぎをただ見て声を失った
明らかに2人ともいつものレースの状態じゃなかった
それはターンした時のタイムからも判ること。2人の独走・・・中央2人が飛びぬけて速いレース

「但馬ぁー!このまま行けぇぇぇぇぇぇっーーーー!」

但馬の同級生が上げたその声に皆気付き、応援を再開するが、新井はただ口元を押さえてレースの状況を見つめる
力強く水を掻く様子、キックし、上がる水飛沫の様子・・・但馬が勝ったらまた告白してくれると言った。それは避けたい。でも、勝って欲しい、告白してほしい。但馬からの愛を聞きたい・・・そう思う矛盾した気持ち

レースの決着がつくのに1分もかからない。水飛沫を上げてタッチをした2人。チームメイトからも判らないその勝負の行方・・・ただ振り返って電光掲示板を見るとタイムの前にGRという文字・・・

「大会新・・・」
「但馬が・・・やった・・・江口に勝った」

わぁぁぁーと盛り上がる中、信じられないという目で電光掲示板を見つめて震える新井・・・実力はあった。でも、安定しないタイムと、ここまで伸びると思わなくて・・・





「・・・くっそ・・・」

但馬のタイムを見て小さく悪態を吐いた後、隣のコースで電光掲示板を見つめていた但馬に手を伸ばす

「・・・あ」
「よくやった」

そしてがっしりと握手し一瞬水の中に沈んだ後、プールから上がる2人

「あー、ちっくしょ。調子よかったのにな・・・」
「っすね・・・」
「なんだよ。余裕かぁ?」
「や・・・自分でも驚いてます」

情けなく笑った但馬にいつもの但馬だと笑った江口は但馬の背中を叩いてペチンと音を鳴らす

「遅ぇんだよ・・・力出すの」
「・・・どうせミジンコメンタルなんで」
「そのミジンコメンタル、克服したらこのタイム出るっつーなら早くミジンコメンタル克服しとけっつー話だ」
「・・・治そうと思って治るもんでもないんで」
「あーあー、オレ、今年で最後だもんなぁ・・・あーくっそ。オレの名前消えたしー」
「そういえば、江口さんの記録でしたね・・・」
「おう・・・オレの記録だっつーの!この地区最強だったオレの記録ーーーーっ!ちっくしょ」

純粋に悔しがる江口が微笑ましくて笑う但馬
ずっと勝てるわけがないと思っていた相手。もっと早くに挑めばよかった。最初から勝てるわけがないと諦めて心にセーブして同時に体もどこかセーブさせられていた感覚・・・解放したらこんなにもライバルとして気持ちよく話せたという事実

「まぁ・・・?賭けはお前の勝ちだ・・・でも、何も変わんねぇよ?どーすんだよ」
「・・・強引なところも江口さんのイイところであの人が惚れてるひとつだとは思うんですよ・・・でも、遮らずに新井さんの話、聞いてあげてください」
「・・・で?お前は?瑞貴をオレから奪うとかそういうのねぇの?」
「強引にっていうのはオレ・・・向いてないんで」
「・・・まぁ、お前っぽくはねぇけど」

タオルでガシガシ濡れた頭を拭くとまだドキドキしている心臓に勝ったという実感がやっと沸いて来て指先が震える

「でも、伝えることはしたいです・・・」
「あぁ?」
「そりゃ、オレも男だし、欲はあるんで付き合ってほしいとは思うんスけど選ぶのは新井さんで決めるのはオレじゃないんで」
「・・・」

なぜそこで諦められるのかが江口には判らない。どうしても欲しいモノならば、どんな手を使ってでも自分のモノにするべきで・・・最初からどこか諦めて他人の手に、感情に任せたような言い方が気に入らない。尤も、無理矢理自分のモノにする。そう言われてもやっと手に入れた新井を手放すわけでもないけれど

「あいつが好きなのはオレだぞ?」
「えぇ・・・最初から聞いてますよ」
「・・・あいつの話聞いてやって、別れてほしいとか言うと思ってんのか?」
「いや・・・そうなったらすっげぇ嬉しいんですけど・・・どうですかね・・・」
「ホント意味判んねぇやつだなぁ・・・お前」

但馬は「ですよね」と笑った







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但馬が勝ったよーーーー!!!!!うん。多分最初の設定では但馬って個メの選手だったと思うんだよなぁ・・・でも途中から書いてて忘れたって言うかあれ?なんだっけ?みたいな・・・青プに比べてそこら辺がいい加減なコイミズ
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