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青春はプールの中で10-6 - 04/22 Sat

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
夕食が終わり、沙耶が帰ってからも柿内はまだ料理を続けていた

「柿内ー」
「なんだよ。今、メシ作ってんだけど!主にあんたのっ!」
「お前さー、今いくらあるー?」
「はぁ?なんだよ・・・金余ってたら肉買って来いとか言いてぇわけ?っつかもう少し待ってろっつーの。そしたら全部終わるし」
「夏休み入ったらどっか行かねぇ?行く金あるー?や、もちろんオレも金出すけどお前の分まではどうにもならないかもしれない」

柿内が手を止めてキッチンから柚木を見る
本気で言っているのか?部活が忙しい季節に旅行だなんて。と・・・同時に、本気ならば今すぐ小躍りしそうなくらい嬉しくて・・・
どこかへ行けるということがじゃない。泳ぐことが1番の柚木が自分とどこかへ行く時間を作りたいと思ってくれたことが

「いいけど・・・オレら、多分夏休みらしい夏休みねぇぞ・・・」
「あぁ、そっか・・・夏休みも忙しいのか」
「ん・・・悪いけど・・・」
「あーいや、別にどこでもイイ。日帰りでもイイからさー、どっかお前と行きたい。ちゃんとデートしたい」
「っ・・・あんたマジでどうしちゃったわけ?」

どうしたかと問われても自分では変わらないつもりだった
ただ、会えない時間は色々考えさせられる時間で。恋人だけれど恋人らしいことといえば体の関係だけで。これは将来想い出に残らないのではと思うと何かしたくて。記憶に残るものを作りたくて
現役を引退したら時間ができてあちこち行ったりもできるかもしれないけれど、学生時代の柿内との想い出がプールばかりなのもどうかと思ってのこと

「んー、なんか!どっか行きたい!柿内とー!」
「あー、まぁ、判った」
「あと!最近お前の顔見るとムラムラする!」

カシャンとキッチンから音がする。柿内が何かを落としたのだろうと察したけれどパクパク口を金魚のように開いて赤い顔でこちらを見る柿内

「な、何?」
「だからぁー・・・んー、最初はお前の最初貰うんだからオレの最初だけやろうと思ってたけどやっぱお前の全部欲しい。みたいな?」
「そ、れ・・・あんたがその・・・オレをその」
「あー、まぁ、絶対じゃないけどーっつかお前の気持ち良さそうな顔もっと見たい!的な」
「・・・や・・・あー、んー。まぁ、あんたがそう言うなら別に。オレは・・・でも・・・あー」

柚木は困った顔をしている柿内にキッチンまで行って後ろから抱きしめる

「ちょ」
「柿内ー」
「な、んだよ!」
「想像した?」
「あぁ?!」
「オレのお前にぶち込んでるところ」
「っ!!!あ、あんたみたいにオレはっ」

柿内の首筋にキスをすると腰に回した手に力を入れながら「柿内は可愛いよ」と囁く
首まで赤くした柿内が本当に可愛く見えて背中に耳を付けると早鐘のように打つ心臓の音が愛しくて
自分よりもずっと大きくて骨ばっていてどこからどうみても男の体で、男の顔で。でも愛しくて可愛くて仕方なく見えてしまう
不器用で、でも優しくて。冷たくて、でも温かくて

「今すぐじゃないし・・・絶対じゃないんだって・・・ヤダ?」
「ヤ・・・じゃねぇから悩む・・・」
「お?」
「あー・・・はぁ・・・とりあえず、離して?まだ途中」

柚木はパッと両手を離すと柿内の手元を覗いてから柿内を見上げる
何とも言えない顔をしながら頬を赤くしてトントンとまた規則正しい包丁の音を立て始めた柿内にニッと口角を上げて笑う柚木

「心の準備?っつーのは必要だよなぁ・・・あ、あとケツの準備も必要だぞ」
「黙れ!」
「いやぁー、懐かしいなぁ。オレはお前とするために自己開発欠かさなかったもんなぁ・・・あんな場所、ホント悦くなれるんかー?って疑ったオレの日々ー!なんかすげぇ昔な気がしてきた・・・可愛かったよな・・・オレもきっと。何も知らないオレの蕾をすこーしずつすこーーーしずつ開発してってさー」
「だから黙って座ってろ!」
「いや、待てって!礼いうべきだよなぁ?オレの努力の甲斐あって柿内もスムーズに童貞卒っん・・・?」
「黙って食ってろ」
「この照れ屋め!」

口の中に生のニンジンを突っ込まれてニンジンを咥えたままソファへと移動しカリカリとそれを咀嚼する
柿内もどこかへ行くことに対しては同意したのだからどこへ行こうかと携帯を片手に適当に日帰りで行けそうな場所を検索し始める
海も山もいいけれど、行って何をするかと考えるとそれは判らなくて「うーん」と唸った













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うちの受、結構攻のお尻を狙っているような気がするんだ・・・積極的・・・いや、男前?いや、攻が基本的に受のこと全部許す系だからこうなる・・・
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