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里見くんの誕生日7 - 05/17 Sun

trackback (-) | comment (2) | つれないキミと売れてる僕番外編
里見は須野の差し出した水を受け取るとそれを開けて飲む。視線は須野の手にあるプレゼント。高価なものだったら突き返してやろうと思いながら見つめていた

「あの・・・ね、葛西たちの用意してくれたこの旅行に比べたらホントどうしようもない気がして渡し辛いんだけど・・・」

そう前置きしてプレゼントの箱を差し出す
里見は受け取った箱をそっと開けると笑って箱のまま突き返す

「ムリ!」
「ちょ・・・」

そして返された箱から時計を取り出すと無理矢理手を掴んで里見の手首に合わせる

「ダメ?気に入らなかった?里見の手首に映えると思ったんだけど」
「こんな高いもん受け取れっか。ブランド品だし!それ!バカ!」
「でも・・この旅行に比べたら・・・何年ももつものだし・・・」

やっぱり拒否されたことに悲しくなりながら須野は里見の手首を見つめる。ここに自分のプレゼントした時計が毎日つけられたらどれだけ嬉しいか・・・想像しただけで嬉しかったのに・・・やっぱり受け取ってもらえなかったプレゼント

「あのなぁ・・・オレ、ゆりさんの雑誌で連載持ってるし、今度出すやつもゆりさんとこの出版社なわけ。で、葛西は調子に乗って映画の原作書けとか言って来てるし。返せるわけ!貢献できるわけ!でも、お前にはなんも返せねぇだろ」

悲しそうな顔をした須野が愛しくて。話すつもりのなかった理由も声に出していた
2人には仕事で返せる。その自信があった。だが、須野は違う。誕生日にも物で渡していないし、これからも何でも手に入れられる須野に何か返せるとも思えない

「そんなの要らないっ!里見は僕にいっぱいくれてる!」
「・・・」
「恋人になって初めての誕生日・・・僕とこうして一緒にいてくれてる。里見がいる生活がどれだけ幸せかって・・・教えてくれてる」

須野はそう言いながら合わせただけの時計を里見の手首へと着けていく

「金額じゃないけど・・・里見がくれた時間はこんなもんじゃ返しきれない。帰ったら何でも欲しいもの買う。パソコンだって家具だってなんだって・・・欲しいものなんでも言って。なんでも聞くから」
「・・・じゃあ・・・これ、貰っとく」

里見が手首の時計に触れて微笑む。確かにシンプルで里見の好みである。見た瞬間から好みなのは判っていた。装飾品は好まないがこんなさりげないアクセントになるものは嫌いじゃない

「里見、この世に生まれて来てくれてありがとう。僕と出逢ってくれてありがとう・・・僕と、僕と一緒にいてくれてありがとう」
「バ・・・恥ずかしいだろ」

里見の手を優しく握って手の甲にキスをしながらそう言った須野が恥ずかしくて、思わず手を振り払う

「でも、ありがとな」
「え?」
「これ、オレに合うようなの悩んだんだろ?」
「あ、うん。でも、これ見た瞬間に決められたよ。里見の好みはもう判っているし、里見に似合うものも判ってるつもり」

須野は微笑んで里見の頬に触れる
そしてキス

「里見、これからどんどん忙しくなるね。何?小説に映画の原作?連載も続けるんだよね?」
「あー?まぁなぁ・・・でもお前ほどじゃねぇし・・・体壊すなよ?」
「里見が傍にいてくれたらそれだけで僕、病気しない」
「あぁ?お前が風邪引かねぇのはバカだからだろ」
「・・・里見ってホント突然酷いよね」

須野は肩を落とすが額にキスをされてすぐに顔を上げる

「クイズ番組とか出んなよ?バカがバレっから」
「これでも里見と同じ高校行ったんだけど・・・」
「あー?バカ。お前に付き合ってどんだけ勉強教えたよ?学年トップのオレと葛西で教えてなんとかギリギリ平均点とか!オレらが教えたら普通にもっと点数取れてるはずだろーが。お前、元々がバカなんだよ」

里見は悪戯な笑顔を浮かべて須野の頭をつつく
そう。里見と同じ高校に行くために必死に勉強し、なんとか入った進学校。なかなか勉強についていけない上に、仕事で休むこともあったため、テスト前になると里見と葛西で勉強を教えられていた須野。一方、教える側の里見と葛西はテスト勉強しなくても学年トップを競い合っていた学力の持ち主だった・・・
日々遊んでいるように見えて勉強のできた2人の親友・・・だからこそ須野は高校を無事卒業することができたのだ

「クイズ番組はね、山口さん断ってくれてる」
「だよなぁ・・・バカ、バレたら困るし」
「うん・・・バカです」
「でも、まぁ・・・オレのことずっと好きでいるお前の見る目だけは確かだったな」

里見の笑顔を見て須野は頷く。これからもきっと里見以外見えない。来年の誕生日も再来年も10年後の誕生日も一緒に過ごしたい。そう願いながらもう一度キスをした


ハッピーバースデー



里見くんの誕生日 おしまいおしまい




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里見ーーーハッピーバースデェェェェェェェェェ!!!!(重い愛)
明日からはきっと3幕・・・水尾的には重い3幕・・・何十回も消して書いた3幕ToT
そして1幕と同じくらいの長さ・・・長い・・・途中で飽きてまたなにかを並行してUPしだすかもしれませぬー(ごーすとばすたーの続き辺りが有力だと思っているのに2幕の後でUP出来ないところからコイゴコロミズゴコロが来るかもしれない)
里見の誕生日までは・・・里見の誕生日までは・・・となんとか毎日更新を続けられてきたわけですが、ここからも怠けず頑張りたいなぁ・・・頑張れる・・・かなぁ・・・だってそんなに書けるかなぁ←
つれキミ売れ僕は終幕までの流れはあるものの、終わらせたくなくて終幕はつけないでおこうってところまでは決めてあります。あ、まだまだまだまだ続きますので(それこそ1日1話UPだから何カ月も)どうぞよろしくお願いします
お話のストックは大量にあって、書きたいお話も多いのだけれど、それを完結まで持っていけるほどの情熱がなかったりします;
そしていつの間にかカウンタが2万越えててガクブルガクブルありがとうございますありがとうございます
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2015/05/17 Sun 14:07:56
Re: ハッピーバースディ : 水尾 央 @-
里見くんの誕生日読破お疲れ様です。ありがとうございます♪

ハッピーバースデーのお言葉ありがとうございます!きっと里見も喜んでると思います!!!!

須野は多分里見に全身プレゼントしたものを着けて欲しい人だと思います。重すぎる愛w
もーね。ラブしかなくてこの二人恥ずかしいっていうか、それでもまだ里見がちゃんと好きだって認めてないってしておかないと「つれないキミ」が成り立たないからどうしようかなぁ・・・ってしっかりラブラブになる時は来るんでしょうかー

まだまだストックは大量にありますよー!なので、これからもお時間ある時にご覧頂ければ幸いです。
2015/05/17 Sun 22:09:13 URL

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