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つれないキミと売れてる僕11-15 - 07/22 Sat

trackback (-) | comment (4) | つれないキミと売れてる僕
重たい頭を抑えて起き上がるとズキズキと痛む頭が二日酔いだと教えてくれているようでのそりとベッドから足降ろす

「・・・」

よろよろとキッチンへ向かうと水を飲み、数時間前のことを思い出しながら頭を抱えた

あんなこと言うつもりなんてどこにもなかった。里見に叩かれた頬は大して強く叩かれたワケじゃないのにまだじんじんと痛む気がする・・・きっと心の問題
里見は須野にとって絶対的な存在でたとえ里見が他の誰かと仲良くしていても嫉妬はしても口出しできなかったのに

嘘吐き

本当に嘘を吐いていても須野には問題なかったはずなのに
何故あんな風に・・・

謝ろう。土下座して酔ってあんなこと言って申し訳ないと言おう。そう決心してグラスに入った残りの水を飲み干すと里見の部屋をノックした

信用している
信用できないのは里見じゃなくて愛という不確かなもの




「開いてる」

里見の声にホッとしてドアを開けると机に向かう里見の姿
まだ入室することを許されているという事実が須野にとって安心できた

「・・・」

いつも通りの里見。須野の言葉に怒っているはずなのにただ美しい里見の姿は変わらない。すぐに膝をつくと額を床につける

「ごめんなさい」
「何が」
「嘘吐きとか。僕、ホント里見に酷いこと言ったから」

里見は手を止めて土下座する須野に視線を移す

「立て」

里見の言う通り立ち上がると里見の指の指示通り里見の近くへと寄る

「この酔っ払いめ」
「え・・・あ、ごめ・・・ごめん・・・え?」

里見のデスクには何故かマグカップが2つあって1つは片付けるべきなのかと中身を覗いてギョッとした

「何?」
「さ、里見っ、これ、これっ!!!」

赤い携帯がコーヒーに沈んでいるのが判る
ほんの少ししか本体は見えないけれどこれは確実に新しい里見の携帯

「これでお前は安心か?」
「っ・・・」

じわじわと胸に広がる想い

嬉しい
怖い
幸せ
怖い
愛してる

愛しさと同時に里見に携帯をこんなことさせてしまったという恐怖

「ごめ・・・ごめ・・・なさ・・・」

里見はため息を吐くと震える須野の頭に手を置く

「あー、なんか半分予想通りで半分ハズレかー」
「・・・里見っ」
「泣きながら喜ぶと思ったんだけどなぁ・・・お前は。喜べよ。お前を不安にしてる携帯はもうなくなった。これのせいでお前、オレのこと嘘吐き呼ばわりしたんだもんな」
「っ・・・里見、僕・・・僕」
「必要なやつの連絡先はこっちにあるからなぁ。見事に仕事関係と・・・残るは数人の友達、あとお前」

ブワッと湧き上がる感情が涙とともに溢れ出す

「愛してるっ・・・」
「ん、判ってる」
「僕、里見に」
「・・・ここまでしたんだから判るだろ・・・お前はオレがお前を大して好きじゃねぇとか思ってるかもしれないけど」
「っ・・・」

里見に想われている実感・・・
本当に里見に愛されているのだという実感・・・でも、それは感じれば感じる程恐怖に変わってしまう

「お前は強いだろ・・・ずっとオレに告白して玉砕すんのに次の日も懲りずに告白してきたくらいに・・・じゃあお前を病気にするくらい悩ませてるのはなんだ?やっぱオレ?」
「怖い・・・里見が、僕のコト・・・好きって・・・言ってるみたいで・・・」
「お前、ふざけんなよ」

これでも不安に、そして里見の感情を信じないのかと里見が整った眉を顰める

「だってっ!今日はっ・・・今日は、そうでも、明日は・・・明後日は?」
「あ?」

須野が震えながら首を振る。バカらしいと自分でも判っている。でも怖いのだ

「僕、ずっと里見が手に入らないと思ってきたから・・・今、里見が僕と付き合ってくれてるのすごくうれしくて幸せで・・・この間まで里見がっ・・・里見に好きな人ができたらまた僕を好きになってくれるように頑張ろうって。里見が僕を好きじゃなくても僕が里見のコト大好きだから関係ないって・・・でも・・・今違う・・・怖いんだよ・・・里見が急に離れていくのが」
「・・・意味判んね・・・」
「だってっ!だって・・・お母さんだって・・・」
「なんで急に優子さんの話出てくんだよ」
「っ・・・お母さんは・・・永遠だって思えた愛だったのに・・・でも、ダメだった・・・それでも僕がいたから寂しくなかったって言った・・・離れていっても僕がいたから追いかけることもしなくて済んだって」

須野が突然母親の話をし始めた理由もなにも判らずただ里見は黙ってタバコを咥えると須野の話に耳を傾ける
須野の父親とは直接会ったことはないが、どんな人間なのかはメディアの情報だけではあるが知っている・・・結婚はしていて、子どももいるが変わらずモテ、女性に人気のある大物俳優だということ

「僕は男だから・・・だから、里見が、里見が僕を好きじゃなくなることなんて当然来ることなのに!僕はもう・・・里見を前みたいには・・・怖いんだ・・・怖い・・・」
「・・・お前の言ってることは全然判んねぇけど・・・とりあえずお前がオレに嫌われなきゃ済むっつー話だろ」
「・・・でも、目の前に魅力的な女性が現れたら!?」
「それよりもオレが惚れ続けるような須野 寛人であり続けりゃいいんだろ」
「そんなの・・・そんなの・・・」

紫煙を吐き出すとタバコを灰皿に押し付ける
須野の頬を片手で掴むと自分を無理矢理見つめさせる

「オレは?」
「・・・きれいだよ・・・」
「完璧だろ・・・だから、お前はオレが好き」
「里見は昔からずっと完璧・・・」
「確かに最初から完璧。でも、なにもしなかったら完璧に歪もできるだろうなぁ」
「・・・里見は・・・」
「ずっときれいで完璧なオレを見たいだろ?んで、オレだって・・・多少は・・・なんつーか・・・」

里見は言葉に詰まる。どう言えばいいのか判らない。いや、判る。でもこれを須野に伝えるのは照れくさくて恥ずかしくて・・・1度唇を噛むとガシガシ頭を掻き毟る

「昨日っ!なんでお前の部屋に行ったと思ってんだよ・・・」
「・・・」

須野は「あ」と声を漏らすと里見を引き寄せて抱き締める

「僕の・・・ため・・・?」
「っ・・・だよ・・・クソ・・・言わせんな・・・お前が喜ぶかと思って・・・オレだってなぁ・・・」
「・・・そう・・・だね・・・僕、里見にずっとこうしていられるように僕が頑張ればいいんだ・・・僕の努力・・・だね」

須野が笑ったから里見は須野の額に額を付ける

「そうだ。オレを飽きさせんな。他の女見るような好き与えなきゃいい・・・今みたいに最上級の愛をぶつけて来い」
「うんっ・・・」







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もはやデレ君売れ僕である

なんていうかね・・・もう問題起こしても全然問題にならないレベルに来てる
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comment

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2017/07/22 Sat 00:32:18
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2017/07/22 Sat 07:45:03
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>えりこ様
コメントありがとうございます^^
ポチャリ・・・という擬音だけ残して更新持越し・・・という引き延ばし方をし、ドキドキして頂けたなら成功だなニヤリってところですw
須野の重過ぎる愛は里見じゃなきゃ受け止められなくて、須野もそれを心のどこかで判っていたから10年以上片想いしてきたのかもしれません

パソコンが壊れるというアクシデントは私もだけれど、更新を待ってくださっている方もドキドキだったと思いますToTホント良かった。やっぱり使い慣れているマシンじゃないとなかなか思うように書けないのでこれからは大事に大事にしたいと思います^^

ホントまだ7月なのに暑すぎる毎日ですね。何事もムリせず・・・で頑張りたいと思います♪えりこさんもお体ご自愛下さいねー
2017/07/24 Mon 12:57:50 URL
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>kazteddy様
コメントありがとうございます^^
里見が素直になれないからこそ「つれキミ」があるのだと思います^m^
須野の重すぎる愛に付き合える里見。こう見えてきっと里見は特定の人間に対しては優しすぎる程愛を与えてくれる人なんだと思いますー
頬を叩かれたショックで・・・というよりも、須野にとって「里見に叩かれた!まだ自分に関心がある証拠!」みたいな変換で叩かれてもご褒美!とか思ってるかもしれないですw

愛してる・・・はあるんですかねぇ・・・私にも里見がどこまで変わっちゃうのか判らないですけど・・・あるといいですよね(他人事)

パソコンの復活に関して皆様から温かいお言葉頂いていてホント嬉しいです。読んでもらえているだけじゃなくて、心配までしてもらえる・・・あぁ。幸せでございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。
2017/07/24 Mon 13:02:45 URL

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