FC2ブログ

共に祝う日7 - 08/14 Mon

trackback (-) | comment (0) | その他SS
大きな袋をいくつも抱えて部屋を出て行った友香を見送る
この部屋は元カノの荷物、元カノとの想い出の品で溢れていたのかと思う程ほとんど何もなくなった部屋・・・小さなテレビに繋いであったゲーム機。その脇にあったゲームソフト。DVDもごっそりなくなったし、たくさん並んでいたマンガもいつも増田が読んでいるもの以外全部なくなった・・・

「・・・」

増田が読んでいた本は田町も好きで実家に全巻揃っているから読んだことがある。誕生日が同じだと親近感が沸くと言っていたけれど、このマンガに同じ誕生日の登場人物がいただろうかと手に取ってペラペラと捲る

暫く捲って懐かしくなって1巻からページを捲っていく。昔は流し読みばかりだったけれど一語一句しっかりと読んでいく・・・徐々に物語に、キャラクターにハマっていって時間も忘れて読み耽る






カタンと玄関から音がして「・・・え」と小さな驚きの声が聞こえて本を閉じる

「おかえりー!おつかれー!」
「・・・え・・・何してんの」
「マンガ読んでた」
「あー・・・あぁ・・・」

田町が小さく上に上げた本を見てひとつ頷くと妙にスッキリした部屋の真ん中にカバンを置いた
色々と物がなくなった部屋に驚きもせず、いつも通り普通の増田

「メシはー?」
「あー・・・コンビニで買ってきた」
「えー!オレも腹減ったー!」
「・・・」

じゃあ帰ればと言いかけてため息を吐く。今、バイト帰りにコンビニで買ってきたものでは流石に2人分はなくて、冷蔵庫を覗くけれどやっぱり何もなくて・・・

「今のってー、冷蔵庫見てなんかあったら作ってくれてたってこと?」
「え?」

何かたかる気で腹減ったと言ったんじゃないのかと田町を見ると近付いて来るのに気付き、その迫力に圧され後退りする

「友香ちゃん!今日会って、聞いたらお前全然気が利かないっつってた!言うこと全部聞いてくれるけど気が利かないって!」
「・・・そ・・・っか」

気が利かない・・・そう言われても思いつかなかったのだから仕方ない。それを気が利かないというならば仕方ないと・・・

「でもさ!でもっ!増田ってすごい気が利くじゃん!こないだだってメシ作ってくれてたし、シャンパンも酎ハイまで用意してくれてた」
「あぁ・・・誕生日会だっつってたし」
「気ぃ、利くよなぁ・・・って。友香ちゃん気が利かないっつってたけど今も材料さえあればオレのためにメシ作ってくれたんじゃねぇのかなぁって」

田町に言われて初めて気付く

確かに、自分の分の食事を作るのもめんどくさいのに田町との誕生日会だから料理した。友香の誕生日、ここへ来た友香には何をしたか・・・ご飯を食べたいと言われたから食事に連れて行った。特別なシャンパンを用意することも、プレゼントを一緒に買いに行ったことはあったけれど、友香のために最初から準備したこともなかった

「オレが特別っつーこと?」
「は?」

特別・・・友達。同じ誕生日の友達なんて初めてだったし、特別かと言われれば特別な気もする

「んー・・・上手く言えねぇなぁ・・・」
「それで、メシ、どうすんの・・・」
「食いに行こう!」
「ん・・・」

コンビニで買ってきた弁当はきっと明日でも大丈夫だろう。と冷蔵庫にしまった増田はため息を吐きながらカバンを持ち上げる

「あー、うん。だから!オレのコト好きなんだろ!」
「・・・は?」

好き・・・その言葉に驚いて持ち上げたカバンをドスンと床に落とした










にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

青プ書きたいなぁ・・・でも、重いけどイイのかなぁ・・・自分の気持ち的に持つかなぁ・・・
関連記事
スポンサーサイト



comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する