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共に祝う日9 - 08/16 Wed

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気付いてしまったからといって、日常が大幅に変化するわけでもない。どう顔を合わせたらいいのか判らなかったけれど、いざ学校で顔を合わせたらいつも通りの自分でいられたし、それに対して田町の態度も変わるわけでもなかった

「なーなー!前回オレ休んだけどプリント配られた?今日、なんかプリントの話してて焦ったんだけどー」
「ん・・・」

専攻まで同じで取っている授業も殆ど同じものばかり。前回、田町がこの講義に出ていなかったことくらい気付いてて、余分にプリントを貰っておいたものを差し出す

「うっわー!オレのわざわざ取っといてくれたわけ?優しーっ!やっぱりお前オレのコト大好きだな!」
「・・・」

ただ余分にプリントを取っておいた。確かに頼まれたワケじゃなかったけれど、自然に脳が反応して行動した・・・あの日から、田町が自分のことを好きなんじゃないかと言った日から頻繁に田町の口から出る「オレのコト好きだろ」という言葉・・・ため息を吐くと顔を上げて分厚いメガネの奥から田町を見つめる

「それで、もし、ホントにオレがお前のコト好きだったらどうするわけ?」

単純な疑問。好きかもしれない。あんな夢をもう何度も見た。だから増田の中でももう確定するしかない想い。確定したところで何も変わらないのだから。この胸の痛み以外は変わらないのだから

「んー?何も変わらないな」
「・・・なんだよそれ」
「オレはアレだ。増田ならイケるなーとは思うけど、増田ってセックス嫌いとか言うだろ?だったらどうにもなんないじゃん」
「・・・心の繋がり的な」
「プフッ!!!」
「なんだよっ!」

田町に吹き出されてカッと頬が熱くなる
確かに、恥ずかしいことを言った気はするけれど、吹き出されるようなものだったかと考えると、増田の中では普通のことで自分の考えをバカにされた気すらする

「まぁ、来年も一緒に誕生日会しようなぁー?」
「なんだよ・・・自分でモテないの判ってるって話か」
「バァカ!オレはその気になりゃ彼女の1人や2人できるっつーの!けど来年もお前と一緒にお祝いしようっつって予約してんだよ」
「オレは彼女と過ごすかも」
「無理だろー・・・基本、増田ちゃんは人に興味持てねぇの判っちゃったしぃー!」

人に興味持てない・・・判っている。判っているからこそ言われるのは腹が立つ・・・いや、この腹が立つということも基本的に人に対して思わないこと。田町に言われるから感じる感情・・・悔しくて仕方ない

「っ・・・同じ誕生日の女の子が現れるかも」
「・・・なにそれ・・・」
「オレはっ・・・確かにお前に妙な親近感抱いてるっ!それは同じ誕生日だからっ!だから・・・同じように同じ誕生日の女の子がいたら・・・その方が普通だろ」

同じ誕生日の人間が目の前にいたのは偶然。これからもそんな偶然がないとも言い切れない

「・・・すげぇムカつく」
「勝手にムカついてろよ」

妙にスッキリした部屋は漫画の数も減ってしまったし、することがなくてただ顔を伏せる

ドンッ

肩を押されると突然のことでそのまま床に転がる

「・・・え」

怒りに満ちた顔の田町にのしかかられていて湧き上がって来る恐怖。非力な自分じゃ敵わない相手・・・床に押さえつけられた肩だとか、腕が酷く痛んで顔を歪める

「思いついた」
「・・・痛い・・・田町、ふざけんのもいい加減に」
「セックスするのはイヤでも、されんのは大丈夫かもだろ」
「・・・何言って・・・」
「挿れんの怖くて苦手だって思ったって挿れられるのはどうだよ」
「・・・落ち着け・・・落ち着け・・・ムリ・・・ムリだって・・・第一、オレ、男だしっ!」
「ん・・・男だな」
「挿れるもなにも・・・そんなところ」

組み敷いていると長い睫毛が恐怖で震えているのが見える。恐怖で震えているのにどこか期待したように上気している頬の色に興奮さえ覚える

「穴、あんじゃん」
「・・・それ・・・え・・・ヤダ・・・ムリ!ムリムリムリ」
「オレのコト好きだろ・・・認めろよ。怖がらずに。オレの全部求めたらオレもお前にやれる」

怖がらず・・・こわがるな・・・夢の通りの言葉。でも、夢の中の田町はもっと優しく微笑んでいて、こんな狂暴さはどこにも感じられなかったのに・・・怖い。怖い・・・でも、でも・・・




暴いてほしい






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あー、迷走中ーーーー
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