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共に祝う日12 - 08/19 Sat

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レポートを見せてと言われたのに、どう考えても向かっているのは教室じゃない。それどころか大学を出る勢いに掴まれた腕を振り払う

「何?レポートだろ?オレ、まだこの後授業」
「イイから付き合え」
「・・・え・・・」

さっきまでの軽い口調じゃなくてどこか怖い雰囲気の田町に黙ってついて行く
彼女らの誰かが田町が今、興味のある女の子だったのかと思ってヤキモチなのかと口を閉じる

「・・・腕、痛いから」
「じゃあ黙ってついてこい」

自分は彼女らに何の感情もないのに・・・これから同じゼミという以外で関わることもあり得ないのに・・・

「オレ」
「黙って」

田町に言われて口を閉じて、そのまま大学近くの田町の部屋へ着くまで黙って田町の後ろを歩き続けた









ドサリ・・・部屋に荷物を降ろされてここまで田町がずっと増田の荷物を持って来たことに気付く

「・・・田町・・・?」
「それで・・・あいつに興味持った?」
「・・・え?」
「クッソカッコ悪いーーー!!!あークソーーー!オレカッコ悪いーーー」
「・・・何・・・え?」

急にいつもの田町が頭を抱えて床にしゃがみ込んだのを見て目を丸くする

「ヤキモチだよ!ヤキモチっ!!!」
「あ・・・」

やっぱり彼女らの誰かを狙っていたのだと思って首を振る

「オレは別にどの子も」
「あー?」
「だから安心していい」

少しずれたメガネを押し上げると荷物に手を掛ける

「何が安心?」
「・・・だから」
「もう忘れたわけ?」
「・・・何・・・?」

荷物を持った手を強い力で掴まれる

「それともオレのコトもうどうでもイイ?」
「・・・」

ブワッとあの日の感覚が蘇る・・・あれから田町は今まで通りの友人として振舞っていて、あんな甘い声を出すことも、まるで恋人のように触れてくることもなかったのに今のこの真っ直ぐな目と熱い手はあの日を思い出してしまうもの

「・・・レポートは?」
「誤魔化すな・・・レポートなんてもうとっくに書いてある」
「・・・珍しい・・・」
「増田が書いてないっつったらすぐに見せてやるつもりだった。明日のレポートも先週の課題も全部っ!でも、お前、基本誰にも頼らないから今までチャンスもなかったけど」
「・・・え」

そう言えば、以前はよく課題だとかレポートを見せてほしいと頼まれていたのにずっと聞かれもしなかったのを思い出す

「オレの本気見せてやるって言ったろ・・・忘れた?」

忘れるわけがない・・・でも、田町は忘れていると思った。最近は部屋に来る回数も減ったし、話する機会も減っていたから余計に・・・

「あの子、同じ誕生日っつってたけど?」
「・・・だから?」
「あいつ、増田のコト彼氏にしたいとか思ってんだろ・・・ブランド好きそうだしイケメン連れて歩きたいって思ってる」
「オレは別に」
「嫌だ!」

熱い・・・田町の声が聞こえてくる耳が。掴まれたままの腕が・・・真っすぐな目に見つめられる頬が

「増田があいつに興味持つのも好きになるのも嫌だ。オレのこともう好きじゃねぇの?」

そして好きだという感情が溢れてくる胸が熱い

「約束の日までまだ少しあるけど、フライングかもだけど聞かせろよ・・・オレのことは好き?まだ好き?オレ、ひとりで空回りとかバカみたいだから言えよ」

まだ・・・?

あの日、ただの衝動で、一時的な感情でじゃなくて、この半年、自分と同じように・・・?

漏れる息が熱い・・・じんじんとあの日と同じように下肢が疼く・・・田町に触れたいと思う。田町に触れて欲しいと・・・











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お盆も終わってなかなか忙しい日々を過ごしている水尾です・・・時間がホントに取れない・・・

このSS終わったら青プUPし始める前に少しお休み貰いたいなぁ・・・青プはちゃんと書きたい・・・最後だし。いや、最後って言っても最終章の序章だからまだもう少しあるんだけど!
でも、やっぱり重要な部分だからちゃんと書きたいのですーーー
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