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青春はプールの中で11-18 - 02/02 Fri

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
「頭痛ぁぁぁぁいっっっ」

遅くまで柿内の部屋で飲んでいた神田と沙耶はそのまま柿内の部屋に泊まり、頭を押さえながら昼も近い頃、目を覚ました

「・・・柿内、なんでそんな普通なの」
「あー?」

朝食は食べられる状態ではないだろうと思ったが、そもそも、もう朝ではないし、柿内は空腹だったから二日酔いに効くと聞いた味噌汁を2人の前に並べる柿内。そんな柿内を見て神田は大きな溜息を吐いた

「あぁ?文句あんなら食うな。お前らのはついでだ」
「いやいやいやいやー、柿内が女だったらすっげえいい嫁になる!って言いたいけど180越えのでかい男になんて言っていいのかーっていう」
「うっせぇ!」
「・・・なんか、ちょっと吹っ切れた?」

手を合わせて味噌汁を一口飲んだ沙耶に言われて柿内はひとつ頷く

「っつか・・・な、オレも酔ってた。忘れろ」
「はぁー?酔ってたわけ?!あれで?!」
「うっせぇ!忘れろ!」

神田の頭を掴んで揺らすと酷くなる頭痛に悲痛な声を上げる

「惚れた弱みってあんだよ。どんだけ色々考えたってオレあの人に惚れてる」
「っ・・・吹きそうになった。ちょっとぉ!柿内まだ酔ってんの?!大丈夫?!」
「オレ、あの人に惚れてる・・・うわぁー!カッコイイねぇ・・・うわっ!やめろ!マジで頭揺らすのやめっっっっ」

素直になってみれば茶化されて柿内は恥ずかしくなって神田の頭を揺らし続けた

「ただいま・・・って・・・いらっしゃい」

柚木の突然の帰宅に一瞬固まる神田と沙耶。友人を傷つけ、裏切っているかもしれない相手。でも、あまりにも普通で柿内の思い違いではないかと思う

「お邪魔してますー」
「ふはっ!何?ここで昨日飲んでた?すげぇ酒臭い」

笑う柚木はいつも通り。柿内は黙ってキッチンへ立つと「メシ、いる?」と柚木に尋ねる

「いやー?要らない」

その返事は柚木らしくない返答だと沙耶は小さく眉を顰めた

いつでもお腹を空かせていて、柿内のご飯が好きだと聞いていたのに、食べない選択

「んー。判った」

柚木の返答に少し寂しそうな柿内を見ると苦しくてつい口を開きかけたが、首を振っている柿内に口を閉じると無理やり笑顔を作り神田のシャツを引っ張る

「じゃ、じゃあ私たちそろそろ帰ります!」
「え?!あ、あー、うん。じゃあ、柿内またな?柚木さんもまた!今度は一緒に飲みましょ!」
「ゆっくりしていけばイイのに」
「実は二日酔いだし私ってば昨日化粧も落とさず寝ちゃったからそろそろ肌も心配でー」
「あぁ、そっか!じゃあ今度ゆっくりおいで」

柚木の優しい笑顔に神田と沙耶は笑顔で頭を下げて部屋を出る。柚木が帰宅してから1度も柿内を見ていないことに大きな違和感を感じながら。そして

「あれ、黒だね」
「え?」
「自信ある美人が相手だ。あれ」
「なんで?!え?!」

わけが分からない神田とは逆に柿内が心配でたまらなくなる沙耶

「匂い」
「匂い?」
「そこらのレベルの女じゃあの香水合わない」
「えー?!」
「鈍感!」
「いや、匂いは判った!でも何その匂い評価!」
「私が苦手なグループの匂いがした!自信がある女たちの匂いっ!どうにもあの匂いまき散らす雌とは仲良くなれないっ!」
「・・・柿内、どうするんだろうな」

一瞬で判った香り。自分でもこんなに感じたのに一緒に住んでいる柿内が判らないハズがない。ずっと感じているのにそれを惚れているからと許す柿内の想いに沙耶は唇を噛む。さっき、茶化したけれど、あれは真剣な、真っ直ぐな柿内の気持ちそのものだった。惚れた弱み・・・そう言って我慢しているのが友達のことなのに苦しかった

「私、柚木さんが帰ってくるまで柿内の思い過ごしだとかあんなに凹んでる柿内は大袈裟って思ってた。だから私の言葉軽かった。軽すぎたっ!そんなことしなけりゃよかった!柿内がっ!柿内が可哀想だよ!!!」
「・・・沙耶・・・でも、あいつ昨日よりずっとマシな顔してた。きっと沙耶が、友達が味方だって、傍にいるってあいつに伝わったから」

沙耶は「そうかな」と呟くと神田の腕に手を回す

「事故に遭って変わっちゃったのかな。柚木さん」
「・・・かもな」
「梅は変わらないでよね!」

神田は笑って沙耶を抱き寄せた













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二日酔いの時こそ朝ごはんを食べる!という家訓を私も引き継いでおります
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