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青春はプールの中で12-18 - 03/01 Thu

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
仕事終わりに同僚の佐藤に絡まれる。人懐こい同僚に最初は素っ気なかった柿内だったが、どんどん人の内側に入り込んでくるのに慣れ、別れた恋人をまだ引きずっていることまで話すような仲になっていた。今までの柿内にはあり得ないこと

「今日さー、資材の方行ってさー、女の子たちと話してたんだけどさー、総務の井上さんに高評価だったぜー?」

そう佐藤に言われて総務の井上とは誰かと考える
基本、部署からあまり出ることのない柿内には接点も思い浮かばない相手で、顔すらも思い出せない

「最初さー、柿内の話ししたらあー、なんか背の高い怖い人?とかであー、判るーって笑ったんだけどー井上さんは重い荷物助けてくれたの柿内だけだったーとか言い出してさぁ、お前美味しいことしてんじゃーん!いいじゃん!井上さんー」
「・・・いや、誰か判んねぇんだけど、研修中の話か?」
「ふはっ!出た!興味ないです。な柿内ー」

あははと笑われて「でもそれをネタに飲み会取り付けてきた!」と言われると佐藤を睨む
そもそも頼んでないし、前の恋人の存在がまだ大きすぎるという話もして、遊びに行くというのも直前で断ったのにまたそれかという表情

「あーあー判ってる!元カノが忘れられないってやつだろー?だからってまだ若いのにずっと元カノの思い出だけで生きてくのかー?」
「・・・」
「それにさー、やっぱ次の相手見つけるべきだってー!付き合う付き合わないは別にしても新しい出会いっつーか?溜まるもんも溜まるだろー?」
「なんだよそれ」
「え?お前、セフレはいる的な?」
「バカか」

佐藤は「だよなぁ」と笑いながら柿内の肩に腕を回す

「それでも飲みとかパス」
「えー!!!なんだよーここまでしても頑ななのは実は好きなやつでもいんのかよぉー」

好きな相手。そう聞かれてパッと浮かんだ栗山の笑顔

「っ?!」

続けて酔ってほんのり頬を赤く染めながら「大好き」と言った栗山の姿

「え!マジで?なにそれー!聞いてねぇしぃー!」
「いや・・・判んね・・・っつか違ぇ・・・けど、やっぱ飲み、パス」

肩に回された腕を振り払うと柿内はカバンを持って職場を後にする

好き?いや、違うと思う。でも、求められるのが嬉しくて栗山が可愛く見えたのは事実。これが恋だなんて好きだなんて判らないけれど新しく恋をするべきだと一瞬焦っていた気持ちは消えた

栗山に甘えられて、消えた

可愛い後輩。でも、もうただの可愛い後輩じゃないのかもしれない。でも判らない。柿内には判らない・・・




「~♪~~♪・・・え、誰?」

練習を終え、調子がいいことに手応えを感じながら気分良く鼻歌を歌いながら帰宅した栗山は部屋の前で座り込んでいた男の存在にギョッとし数歩後退る

「・・・よぉ」
「か、柿内くん?!」
「・・・おう」
「何?!オレ、部屋教えたっけ?!怖いんだけどー!」

柿内は立ち上がりお尻を何度か払うと「酔っ払った時にな」と笑う

「・・・そ・・・何の用?約束してないじゃん?っていうかそもそも平日じゃん?」
「お土産」
「・・・」

鍵を開けようとした栗山に差し出した袋を受け取ると「じゃあな」と栗山の頭をポンと叩いて立ち去ろうとする柿内

「っ」

思わずその腕を掴む

「・・・上がるなとか言ってないから」
「あぁ?」
「だからっ・・・上がればいいじゃん」

手早く鍵を開けるとドアを開けて柿内の腕を引く

「客人に茶くらいは出す優しさ、お前にもあったか」
「うるさいよ!オレは柿内くんと違って優しいしっ!」
「あぁ?食い物持ってくるオレが優しくねぇっつーの?」

そう言いながら柿内は笑って栗山の部屋へ足を踏み入れた








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使い捨てのような登場人物の名付けがいい加減ったらないな・・・と自分で思う水尾です
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