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青春はプールの中で12-21 - 03/04 Sun

trackback (-) | comment (2) | 青春はプールの中で
「いっけー!行け行けくりーやまっ!」

そんな応援を聞きながら久々に訪れたプールの大会会場。あぁ、夏なのだと気温以外に感じられるものがあったと思い出す

匂い、湿度、全て懐かしく、そして、どこか息苦しい

初めて訪れたこの会場。大学の時に行った会場とは雰囲気がまるで違う。でも、高校の時に何度も行き、熱くなったあの会場の雰囲気に緊張感まで思い出す

楽しかった。あの頃。柚木がいて、先輩、後輩に囲まれて本気で泳いでいた。情熱を注いでいた

電子音が響いて一斉にスタート台を蹴る

上がる水しぶき、熱い会場、応援、歓声、塩素の香り

栗山のコースはセンターコース。期待された選手なのは応援の様子からも判ること。高校の頃は今、センターを泳ぐ栗山に何度も勝ったことがあったのに、今はもう隣を泳ぐことさえできないだろう・・・速く強くなった後輩

諦めた水泳が酷く恋しくなる



泳ぎたい。心を熱くしたい



でも、今、泳いでもあの頃と同じ熱さを感じられないことくらい判っている

『オレがいないもんなぁ?』
「・・・」

そう。あの時あんなにも熱くなれたのは柚木がいたから。夢を一緒に追いかける相手がいたから

励ましあえたから。同じ目標を目指して高め合えたから

「・・・すっげ」

コースに手を叩きつけた栗山が片腕を上げて拳を振る

決勝、1位。あぁ、自慢の後輩だ。そう思いながらため息を漏らす

『オレも自慢だったよ速いお前やあいつがな。お前はインハイもインカレも行けなかったけどそれでも自慢だった』
「・・・」

現れるようになった柚木は以前とは違って柿内の部屋限定だったのに今日は外にも現れる。それはきっと懐かしいあの会場に似ているからなのだろう





「葉月おめでとー!!!」
「栗山さんさーすがー!」
「お疲れ様っすっ!!」

チームメイトからそう言われている栗山を遠くから眺めて目を細める

懐かしい光景。でももうあの場に行けることはない。時間を戻したい。あの頃に戻りたい
こんなにも自分は水泳という場が好きだったのを再確認させられる。この気持ちを知っていたらもっと、もっと・・・

『いいのかー?近く行かなくて』
「ん・・・」

まだ栗山が出るリレーも残っていたけれどもう用はない。と背を向ける

声を掛けることはできなかった。もう、チームメイトでもなんでもないから。あの場にいる、中心にいる栗山が羨ましいと感じてしまうから

「柿内くん?!」

でも栗山は気付く。見に来てくれるなんて確実に約束はしていなかったけれど見間違うはずはなくて柿内に走り寄る

「あー・・・お疲れ。見てた。おめでとう」
「へへー!オレカッコよかったっしょー?」
「あの頃よりまた速くなった」
「うん!もう負けないよー!っていうか柿内くん今もう200メートル泳げないんじゃないのー?」

栗山の嫌味っぽい言葉を否定することもできず「そうかもな」と頷く柿内に戸惑い、どこか寂しさを感じながら次の言葉を考える栗山

「葉月ー!誰ー?友達ー?」
「え?・・・あ、先・・・うん。友達!」

栗山の言葉を聞いてじゃあなと栗山の肩を叩く

先輩だなんて紹介したくないに決まっている。胸を張って栗山の先輩だと言える程真剣でも優秀でもないことを思い出したから

「え、柿内くん?!」

歩き出した柿内は止まらない。懐かしい場所。でも自分の居場所はないところ。逃げ出した場所

柚木が水泳を諦めた瞬間から完全に捨てた場所は懐かしく眩しすぎた







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水尾、職場の電気ポットとすっごい相性悪いのよ。私がお茶淹れたりしたあとに謎のエラーを起こすわけ。残り少なくなったポットに水を足したら何故か湯沸かしできなかったりさ、沸騰ランプが超高速で点滅したりとかさ、あと、上限ライン越えたわけじゃないのに水が噴き出したり。誰もなったことのない謎のエラーが出まくるんだけど水尾、電気ポットに何かした?!恨みでもあんの!?ってレベルなわけ。PCは愛でて、イイ子イイ子!ってしたほうが調子いい!と散々周りに言ってる水尾だけれど、電気ポットにもした方がイイんかな・・・今更かな・・・うーむーーー
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2018/03/04 Sun 00:06:58
Re: お話かぶっていませんか? : 水尾 央 @-
>さき様
コメントありがとうございます
ご指摘感謝いたします!!!タイトル変わってるのに内容が同じとかボケておりました!
2018/03/04 Sun 00:50:43 URL

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