青春はプールの中で12-35 - 03/19 Mon
「あー、ムリっすね。ここ、オーバーフローしてる」
柿内の言葉に上司は「はぁぁぁぁ」と大きな溜め息を吐いた
新しく配属された上司は悪い人間ではない。仕事人間。そのせいで旦那に逃げられたと周りは皆知っている女の上司
「あーやば。もーこんな時間だ!ほら!柿内くん帰りなさい」
柿内も時計を見上げると「あぁ」と頷き立ち上がる
「私に付き合って残ってたら彼女に捨てられるぞー」
「・・・ですね。春川部長みたいにはなりたくないな」
「うっわー!正直ー!きっつー!」
上司の春川はそう言って頬杖をつくと図面を眺めた
「帰らないんすか」
「あー、うん。もーちょい」
「・・・じゃあ」
「ダメー!家庭を壊すのは私だけでよーし!」
「・・・」
「週末だーぞー!彼女待ってんじゃないのー?!」
「・・・じゃあお先っす」
待っているのは彼女ではないけれど・・・と思いながらぺこりと頭を少し下げて職場を後にする
正直、疲れていた。大学の時の研究の方がムリをしていたハズなのに今の方が疲れている
「・・・」
携帯をチェックすると栗山からの意味の良く判らないスタンプの羅列に苦笑する
1つしか変わらないのに今まで過ごしてきた環境が違いすぎる栗山。それでも上手くいっている・・・ハズだ・・・そう信じたい部分も大きかった・・・上手くいっていない部分には目を瞑って
部屋に入ると机の上にファーストフードのテイクアウトが乗っていて「あっためて食べて」とメモがある
柿内は頭を抱えて溜め息を吐く
また繰り返している。柚木の時に柚木の食事は任せろだなんて軽いこと言っておいて結局忙しくなると研究に夢中になってほとんど作ることができなかった。栗山にも弁当を作ってやるから就活頑張れと言っておいて結局栗山にファーストフードの差し入れを貰うような生活
柿内は時計を確認して携帯を取り出す。寝ているかもしれない。でも起きているかもしれない・・・起きていてくれたらこのまま栗山の部屋に行って、少し抱きしめたい。いや、抱きしめたまま眠りにつきたい。そう思って・・・
発信音が聞こえる
ピリリリ・・・ピリリリ・・・
「あ?」
自分の携帯は耳に当てているもので、聞こえて来る着信音は普段使わない物置部屋から聞こえて来る
「・・・葉月?」
「ん・・・あ?あれ?オレ寝てた!寝落ち?あーやばい!バレたしカッコ悪ー!驚かせたかったんだけどなー」
「いや、驚いてっけど」
栗山が部屋にいることよりも物置にしていた部屋が片付けられていることに驚く柿内
昨日、今日ですぐ片付くような状態じゃなかったはず
「完成してから言いたかったのになーホントカッコ悪ー」
「・・・お前、いつから」
「物置にしといたら勿体無いなーって・・・ごめん。ウソ。だ、だって仕方ないでしょ?!柿内くん帰り遅いし待ってても疲れてんのにオレと狭い布団で寝るとか」
「葉月」
柿内の低い声にビクリと体を強張らせる
家主に無断で自分の部屋を作ろうとしていただなんてやっぱりダメだったかと柿内を見上げると優しく頬を撫でられる
「悪かった」
「え?」
「でもお前抱いて寝たい」
「っ・・・ずっ・・・るい・・・柿内くんのくせに」
「いや?お前の恋人だから許されるだろ」
「・・・触られたくないものとかっ!あったでしょ?!なのにオレ勝手にやったんだよ?!なのに・・・そんな甘やかしていいわけ?!」
甘やかしたい。もっともっと・・・柚木の時にそれが原因で離れることになったのは判っているけれどそんな愛し方しか知らないできない判らない
「引っ越してきてから開けてもねぇ荷物が触られたくねぇもんなわけねぇよ」
「調理器具ばっかだった。なんか意外と無駄遣いするんだね。これだから高給取りはー」
「オレじゃねぇし!姉貴が便利そうっつって買って1回使って使わねぇから送ってきたもんばっかだっつーの」
「ホットプレートはこないだ勝手に持って帰って友達と家でタコパしたし、あと、なんか電気の鍋も勝手に貰った・・・あとは」
「ふはっ・・・いい。勝手に持ってって使えよ」
栗山の頭を撫でる
可愛い・・・愛しい・・・栗山の髪を撫でながらふと部屋の奥にある手をつけていない箱を見つめる
「・・・今日ここで寝る?」
「ダメ?」
「・・・ダメ」
拒否されて膨れた顔で柿内を見上げるとキスを落とされる
「オレと同じ布団で寝ろ」
「・・・バカ。疲れてんならちゃんと寝てよ」
「さっき疲れてっからお前に電話した。お前抱いて寝たかったから」
「・・・バカ」

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柿内の言葉に上司は「はぁぁぁぁ」と大きな溜め息を吐いた
新しく配属された上司は悪い人間ではない。仕事人間。そのせいで旦那に逃げられたと周りは皆知っている女の上司
「あーやば。もーこんな時間だ!ほら!柿内くん帰りなさい」
柿内も時計を見上げると「あぁ」と頷き立ち上がる
「私に付き合って残ってたら彼女に捨てられるぞー」
「・・・ですね。春川部長みたいにはなりたくないな」
「うっわー!正直ー!きっつー!」
上司の春川はそう言って頬杖をつくと図面を眺めた
「帰らないんすか」
「あー、うん。もーちょい」
「・・・じゃあ」
「ダメー!家庭を壊すのは私だけでよーし!」
「・・・」
「週末だーぞー!彼女待ってんじゃないのー?!」
「・・・じゃあお先っす」
待っているのは彼女ではないけれど・・・と思いながらぺこりと頭を少し下げて職場を後にする
正直、疲れていた。大学の時の研究の方がムリをしていたハズなのに今の方が疲れている
「・・・」
携帯をチェックすると栗山からの意味の良く判らないスタンプの羅列に苦笑する
1つしか変わらないのに今まで過ごしてきた環境が違いすぎる栗山。それでも上手くいっている・・・ハズだ・・・そう信じたい部分も大きかった・・・上手くいっていない部分には目を瞑って
部屋に入ると机の上にファーストフードのテイクアウトが乗っていて「あっためて食べて」とメモがある
柿内は頭を抱えて溜め息を吐く
また繰り返している。柚木の時に柚木の食事は任せろだなんて軽いこと言っておいて結局忙しくなると研究に夢中になってほとんど作ることができなかった。栗山にも弁当を作ってやるから就活頑張れと言っておいて結局栗山にファーストフードの差し入れを貰うような生活
柿内は時計を確認して携帯を取り出す。寝ているかもしれない。でも起きているかもしれない・・・起きていてくれたらこのまま栗山の部屋に行って、少し抱きしめたい。いや、抱きしめたまま眠りにつきたい。そう思って・・・
発信音が聞こえる
ピリリリ・・・ピリリリ・・・
「あ?」
自分の携帯は耳に当てているもので、聞こえて来る着信音は普段使わない物置部屋から聞こえて来る
「・・・葉月?」
「ん・・・あ?あれ?オレ寝てた!寝落ち?あーやばい!バレたしカッコ悪ー!驚かせたかったんだけどなー」
「いや、驚いてっけど」
栗山が部屋にいることよりも物置にしていた部屋が片付けられていることに驚く柿内
昨日、今日ですぐ片付くような状態じゃなかったはず
「完成してから言いたかったのになーホントカッコ悪ー」
「・・・お前、いつから」
「物置にしといたら勿体無いなーって・・・ごめん。ウソ。だ、だって仕方ないでしょ?!柿内くん帰り遅いし待ってても疲れてんのにオレと狭い布団で寝るとか」
「葉月」
柿内の低い声にビクリと体を強張らせる
家主に無断で自分の部屋を作ろうとしていただなんてやっぱりダメだったかと柿内を見上げると優しく頬を撫でられる
「悪かった」
「え?」
「でもお前抱いて寝たい」
「っ・・・ずっ・・・るい・・・柿内くんのくせに」
「いや?お前の恋人だから許されるだろ」
「・・・触られたくないものとかっ!あったでしょ?!なのにオレ勝手にやったんだよ?!なのに・・・そんな甘やかしていいわけ?!」
甘やかしたい。もっともっと・・・柚木の時にそれが原因で離れることになったのは判っているけれどそんな愛し方しか知らないできない判らない
「引っ越してきてから開けてもねぇ荷物が触られたくねぇもんなわけねぇよ」
「調理器具ばっかだった。なんか意外と無駄遣いするんだね。これだから高給取りはー」
「オレじゃねぇし!姉貴が便利そうっつって買って1回使って使わねぇから送ってきたもんばっかだっつーの」
「ホットプレートはこないだ勝手に持って帰って友達と家でタコパしたし、あと、なんか電気の鍋も勝手に貰った・・・あとは」
「ふはっ・・・いい。勝手に持ってって使えよ」
栗山の頭を撫でる
可愛い・・・愛しい・・・栗山の髪を撫でながらふと部屋の奥にある手をつけていない箱を見つめる
「・・・今日ここで寝る?」
「ダメ?」
「・・・ダメ」
拒否されて膨れた顔で柿内を見上げるとキスを落とされる
「オレと同じ布団で寝ろ」
「・・・バカ。疲れてんならちゃんと寝てよ」
「さっき疲れてっからお前に電話した。お前抱いて寝たかったから」
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昨日はどうも申し訳なかったです。それなのに皆さまお祝いのお言葉下さりましてありがとうございました!!!
飲んだくれてるのは毎晩なんですがwww今日もいつも通り飲んだくれているんですけどwwwwいつもは缶ビール数本なので校正作業ができたんですが、昨日はあれよ・・・昼から飲んだくれてたから予定が狂ったわけですよ・・・す・・・すみません
というか、水尾、ここで子どもの話基本的に出していなかったのにお祝いの言葉いただけて嬉しかったです。予定では私、子どもの話なんてするつもりなかったのにwww酔っ払い怖いーっ!多分コメントで予想されているよりも子だくさんの母であります。えぇ。えぇ・・・
そんなこんなでーーー栗山が柿内の部屋を改装していたっていう重たい愛!!!私ならNGだよっ!勝手に何やってんだよお前!!!くらいなのに柿内は平気です。
飲んだくれてるのは毎晩なんですがwww今日もいつも通り飲んだくれているんですけどwwwwいつもは缶ビール数本なので校正作業ができたんですが、昨日はあれよ・・・昼から飲んだくれてたから予定が狂ったわけですよ・・・す・・・すみません
というか、水尾、ここで子どもの話基本的に出していなかったのにお祝いの言葉いただけて嬉しかったです。予定では私、子どもの話なんてするつもりなかったのにwww酔っ払い怖いーっ!多分コメントで予想されているよりも子だくさんの母であります。えぇ。えぇ・・・
そんなこんなでーーー栗山が柿内の部屋を改装していたっていう重たい愛!!!私ならNGだよっ!勝手に何やってんだよお前!!!くらいなのに柿内は平気です。
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