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青春はプールの中で12-61 - 04/28 Sat

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
途中、ナビがあるにも関わらず道に迷ったけれどなんとかたどり着いた柿内の部屋。もう日付も変わってしまったけれど、あれから連絡も来ていないけれど柿内から届いた宅配便の住所を頼りに柿内の部屋の前へやって来た

緊張した。柿内がちゃんとここにいるのか。それより生きているかが不安でインターホンを押す

「・・・」

もしかして遅いから寝てしまったのかと思いながらドアノブを捻る

「あ」

鍵のかかっていないドアが開いて一層緊張を感じる

「柿内?」

部屋へ上がり、光の漏れる部屋のドアを開ける

「柿内」
「・・・」

机に突っ伏している柿内の肩に触れるとそっと顔を上げる柿内
泣いてはいない。でも、酷い顔にそっと頭を撫でる

「寝るならちゃんと布団で寝ろ」
「・・・さっき消えろって言ったじゃん・・・でも消えてくれねぇのな」
「・・・」

あぁ、また幻を見ていたのかと思いながら弱っているときに自分の幻を見てくれていた柿内に目を細める。幻影だと思うのならそれでもいい。その方が柚木にも都合がいい気がする

「何があった」
「判ってんだろ。オレの作り出した幻なら」
「あぁ。でも、声に出して吐き出した方が楽になることだってある」

そっと柿内の頭を撫でる

弱っているというよりも誰も信じていない昔の柿内のように尖っている瞳。でも、この瞳は柿内の虚勢で本当は優しいことを知っている

「葉月が結婚するって・・・仕事でも趣味でも打ち込めるもんありゃよかったのに。あんたん時みたいにゼミで研究必死になれたら辛くても忘れられたのに」

栗山が結婚?そう聞き返したいのを我慢する。だって今は幻影だから

「でも、同僚にっ、友達だと思ってたけど嫌われてて貶められてっ・・・仕事も辞表出したからっ・・・あ・・・やっぱ、オレ仕事で金貰えてたから葉月に惚れて貰えてたのか?金がなけりゃオレなんて」
「違う!」
「なんで消えねぇんだよ・・・消えてくれねぇから葉月だって愛想尽かす。葉月じゃなくたって・・・忘れられない人じゃなくて忘れたくない人ってなんだよ。クソ。忘れたくねぇよ!ひとつだってあんたのこと記憶から消したくもねぇんだよ!」

じわりと胸が熱くなる

前へ進んでいた柿内が自分を忘れられなかった?忘れたくなかった?それだけで満たされて、埋められてしまう心のピース

「オレが最低なんだ・・・葉月が悪いんじゃねぇ・・・」
「お前も悪くない」
「悪いのはあんただよな」

その通りだと思った。傷付いている柿内相手にどこか喜んでいるのだから

「!・・・柿内?」
「消えねぇのはこういうことか・・・」
「え・・・待っ・・・っ」

急に抱きしめられて熱っぽい顔で見つめられて息を飲む。恋人だった時に時折見せられたこの顔。その度に柿内に求められている気がして幸せな気分になれたあの顔。でも、今は恋人じゃない。いくら栗山と別れたと言っても・・・いや、別れたからか。と柚木は小さく息を吐くと目を瞑る

苦しくて誰かに甘えたいのだ。幻影の柚木にだからできることなのだろう

現実だけれど柿内のために幻影になりきろう。そう思いながら柚木は身を委ねる

「柚木さんならこういう時甘えんじゃねぇって怒るだろ・・・なのにホントオレ都合いいよな」
「・・・」
「なんで葉月じゃねぇんだよ・・・こういう所があいつに愛想尽かされる原因だろっ・・・なんで、いつもあんたなんだよ」

抱きしめられてそれをそっと抱き返す

自分と別れた時もこんな状態だったのだろうか・・・思い返してくれていただろうか

「・・・や、待・・・入らないっ!柿内っ!」

下着をずらされて下肢へ当てられる熱い昂りに恐怖を感じる。幻影になりきろう。そう思ったけれど何も準備もしていないそこは固く閉じていてそれを無理矢理開こうと、捩じ込もうとする柿内に首を振る

「挿れさせて。な?」
「っ・・・柿内っ・・・」

先走りを塗りつけられて押し付けられて無理矢理ねじ込まれる。熱い楔に貫かれて熱と痛みに声すら出ない

「クソ・・・オレの幻のくせになんであんたは叱ってくれねぇんだよ!弱いって罵れよ!辛いからって八つ当たりでこんなことして最低だって言えよ!そしたらオレは・・・オレはっ・・・」

痛い。苦しい。熱い。でも、それ以上に柿内の苦しむ姿が辛い

柚木は柿内の背中に回した手でギュッと抱きしめる

あの時は自分が苦しめた。だから今は、今、自分で少しでも苦しみから逃れられるならばこの痛みを甘んじて受け入れる。そう決意した抱擁だった








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幻影と本物、そんな間違えるもんだろうか・・・(書いてる私が言うとか台無しすぎる)

ゴーーーーールデーーーーンウィィィィーーークッッッ!!!やほーーーいっ!やっほーいっ!!!
こんだけ長い休みありゃどこかでちゃんと書く時間が取れるだろう。あぁ!きっと取れるだろう!・・・取れるとイイな・・・取りたいな・・・
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