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青春はプールの中で12-63 - 04/30 Mon

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
「流ちゃーんっ」

まさか自分の部屋じゃないのに自分への訪問者があるとは思わなくて柚木はため息を漏らす

柿内が仕事へ行ってから言われた通り適当に冷蔵庫を漁り、食べ物を食べ、昨晩酷使した体を少し休めようとしていたところだった

「よく分かったな」
「うん。ここ、カッキーが引っ越しする時カズくん手伝いに来たから住所知ってたし」

栗山にこの住所を教えたのも自分だから

「お前、仕事は?」
「それ聞くぅー?聞いちゃうー?!だってさぁ!だってさだってさぁ!!流ちゃんオレの財布ごと車持って行くからー!」
「あー・・・マジか。気付かなかった」
「免許証ないと仕事になんないから江口が休んでいいよって」
「そうか」

心配事があると仕事に手がつかないだろうし。とも言われたことは黙っておく。そして、新井は手を伸ばすと柚木の頭を撫でる

「なんだよ」
「なんか、流ちゃん顔色悪いけど元気?みたいな」
「まぁ、寝不足。今少し横になろうとしてた・・・でも思ったよりも運転余裕だったし、
「あ、そーなの?!ごめーん!オレ邪魔したね?!」
「いや、いい・・・それより、瑞樹、栗山の家どこか知ってるか?」
「はーちゃん?・・・うん。判るけど」

柚木は息を吐き出すと「教えてくれ」と静かに呟く

「・・・いいけど・・・でも」
「別にケンカしに行くとかじゃない。安心しろ」
「カッキー・・・もしかして」
「仕事辞めて栗山と別れたって」
「・・・」

新井は「チャンスじゃん」と言いたいのを飲み込む。柚木はそんなことを望んでいる顔じゃなかったから

「柿内には栗山が必要だ」
「でも」
「オレに連絡してきた・・・それだけで充分。あいつが支えて欲しいって思って連絡して来たんだ。充分だろ」
「流ちゃん・・・」
「オレは結婚するとかいう栗山に何も言える立場じゃないのも判ってる。でも、柿内がせめて何か他に見つけるまでは栗山が必要だ」

それが自分だったらどれだけ嬉しいか、全部受け入れて飲み込んでやれる。でも、それは違う

柿内が選んだのは幻影の都合がいい自分で、本物の自分じゃないから

「流ちゃんもカッキーもバカだよ。バカっ」
「あいつが友達としてのオレを望むならオレはそれを受け入れる」
「流ちゃんはカッキーのこと好きじゃんか!なのにっ!」
「あぁ、好きだよ。オレは離れてもずっと忘れられなかった。前に進むとか言いながらあいつのことばかり考えてた。だから、だからこそあいつの望むこと全部叶えたい」

泣かない、泣けない柚木を判っているから代わりに新井が涙を流す。そっと抱きしめて柚木の背中を撫でる

幸せになってほしい。ガリガリの体が痛々しくて強く抱きしめながら涙を流す

「瑞樹・・・ありがとな」
「かっこいい流ちゃん大好き。でも、甘えていいんだからね?オレに甘えていいんだからね?」
「ハハ!充分甘えてるだろ?夜突然車貸せとかさ」
「そうじゃなくて!」
「前よりずっと人に甘えながら生きてるよ。それでいいんだって柿内に教えてもらったから、今度はオレが柿内に教えてやらねぇと」

甘えることが下手なのは柿内も同じ。強くならなければ。と人に甘えられなかった柚木には柿内の気持ちが判る。でも甘えることは弱さじゃない

生きて行くには必要なこと。強くあり、時に弱さを見せる。人間だから。皆同じ人間だから支え合っていくことは弱さじゃない








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なんていうか例のごとく飲んだくれの連休真っ最中でございます(転んでケガしたくせに懲りない水尾)
昼間からビール祭りへ出掛けてみたり帰ってからまた飲んでその後友達から声が掛かったらそのまま夜遊びに出かけ・・・え、水尾すごいリア充してない?!えwww水尾リア充じゃん!!!

まぁ、そんなこんなで全然進んでないけれど明日青春はプールの中で最終章 中幕最終話でございます
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