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青春はプールの中で13-5 - 05/09 Wed

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
「流ちゃん!なんか顔色いいんだけどぉー!」
「ハハ。そうか?」
「うん。いいことあっただろ」

仕事を終えて友人たちと待ち合わせの店へ入るともう既に飲み始めている友人たちに手を挙げ、席へ着く

「いいこと・・・な」

思い当たることなんてただひとつ

今まで気付かなかった。好きな人と、ただ一緒に暮らす。それだけのことがどれだけ柚木の心の支えになり、今まで以上に生活にも仕事にも何においてもやる気が起きることなんて知らなかった

柿内と以前一緒に暮らしていた時はそれが当たり前になっていて気付かなかったこと。別れて離れて初めて知った自分の不安定さ。柿内がいて初めて安定するだなんて柚木にとって欠けたピースが柿内だったということを認めるしかない

「何々ー?流ちゃんに恋の予感?!」
「え。マジで?」
「いや、いや、オレのことより飲みに誘ったっつーことはお前らなんかあったんだろ?」

柚木の言葉にハッと思い出したように顔色を変えた近田光多は「フラれたぁ」とフニャリと泣きべそ顔を作った

「あー?何だよ。光多、合鍵貰えたとかこないだ惚気てただろ」
「そうだよー!でもフラれたの!もー最悪ー」
「まぁ、あんな速攻で合鍵渡してくるやつオレもどうかと思ったし」
「でもさ!でもすっごいオレの中で完璧だったのっ!!!」

柚木は何度も頷きながらたまに慰めの言葉をかけて近田を落ち着かせながらグラスを傾けた







「それで?」
「んー?」
「光多もいつも通り愚痴って潰れたけど?」
「あー、そろそろ帰るか」
「そうじゃないだろ」

静かに近田の隣で飲んでいたもう1人の友人、安田 統一の言葉に首を傾げながら「なんだよ」と笑う柚木

「流ちゃんは何があったんだよ?って」
「あー、オレ?・・・オレは・・・」

少し考える

女性と付き合っても上手くいかない。柿内とは上手くいっていたのに。と考えた時期、新井に相談し紹介されたゲイバーでできた友人たち。だから柿内の話をしても引かれることも何もない

「前付き合ってた奴と住んでる」
「・・・より戻した系?」
「いや・・・ただ住んでる」
「ただ住んでるって・・・」
「いやー、ホントただ住んでるっつーだけなのになんか知らないけどすごい安心感?安定感?あんだわ」

事実。柿内がいるだけで安定した感情

食べ物は柿内の作ってくれた食事以外でも素直に胃へ収まっていくし、笑顔を作ろうとしなくたって自然と皆へ笑顔で接することができる。優しく手を伸ばすことができる

「・・・都合イイヤツじゃん」
「え?」
「騙されてんじゃないの?それ。元カレのトコに転がり込んでくるヤツとかさーロクな奴いないってオレは思う」
「あいつはそんなんじゃない!それに・・・あいつにとって都合イイ奴になれるならそれでもイイって思ってる自分もいる」

柿内に限ってそれはない。判っているからそう言える

「健気ぇー!そんな好きなら襲っちまえばイイのに」
「バーカ。無理強いしたいわけじゃない」
「でもそいつだって望んでるかもよ?じゃなかったらわざわざ一緒に住むかー?」

柚木は首を振る

一緒に暮らすことを強制したのだ。きっと本当に自分が必要だったわけじゃない。必要だったのは柚木。柿内にも必要として欲しかった。いや、あの時電話をかけてきてくれた瞬間は確かに必要とされていて、それを永遠のものにしたかった

「統一ももー少し歳とりゃ判るさ」
「何だよそれー!確実にそのベビーフェイスじゃ同じくらいにしか見えないっつーの!そりゃ確かに頼れる兄貴だけどさぁ!」

柚木はふわりと笑う

頼れる男。ずっとそうして生きてきた。兄弟にも友人にも。だから柿内にも頼りにされたい。ずっとずっと。永遠に頼ってくれればいいと願う







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どこかでー誰かと誰かがー繋がってぇーいるぅぅぅーーーー
さて。新しいキャラクターの登場!と思いきや今回の彼はアレにちょいと出ていた彼でございますネタも引っ張ってきてるよーフヒヒ

なんかね、とりあえずね、自分の中で立てた予定通りに書けてはいないわけです。っていうかホント柚木ってこんな女々しくなかったはずだし!でも、そのうち自分の中で落ち着いて後半になってくれれば予定してたラストを書けると自分で信じてるのです。信じるしかないんだ!自分をっ!!!(という自分が一番信用できない)
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