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青春はプールの中で13-7 - 05/11 Fri

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
「それで!流ちゃん!」
「なんだよーさっきから顔怖ぇし」

新井が真っ直ぐ柚木を見ながら机を叩くのをさっきから躱していたのに今度は両腕をがっちり掴まれていてどうしようかと考える

新井の言いたいことは聞かなくたって判る「進展は?」だ。もう長い付き合いになるし、柿内との復縁を望んでいるのは柚木だって知っている

「瑞樹ー、そういやぁさー」
「カッキーとどうなってるの?!」
「・・・柿内遅いなー」
「流ちゃんっっっ!!!」

進展なんてあるはずがない。一緒に暮らしていたって仕事もあるし、終わる時間だって違う。休みはお互いあるけれど柚木は相変わらず友人たちと遊んだりスポーツをするのに予定が詰まっているし、ゆっくり顔を合わせる時間はそうあるものでもない

「柿内がなー・・・前に友達としてでもずっと傍にいたいって言ってくれてたんだよなー」
「うん。聞いてる」

それは新井にも判る気持ち

「それ、今すげぇ判るっていうか、あいつが笑ってる所見られるなら関係なんてなんだっていいっつーか」

江口に対する気持ちはそれだった。でも、但馬は違う。友達では満足できなかった。友達として傍にいて、好きな人に恋人ができても笑っていられるのか?そう問われた時に、それは無理だと悟った想い

今はいい。柿内に恋人や、好きな人の存在がないから。でも、これからは?この先ずっとこのままなのか?

「カッキーに好きな人できたら?」
「ハ・・・ハハ・・・あいつはまだ栗山のこと好きだよ」
「え?」
「あいつはなー・・・簡単に想いだとか気持ちだとか捨てたりリセットできたりしないから。大事なもの捨てるのできないヤツだから」
「・・・流ちゃん」

気持ちがまだ元カレにあると判りながら傍でこんなにも笑えるのかと思うと柚木の強さを感じる
もし、但馬が元カノのことを好きだったら?傍で笑えた?いや、無理だった・・・絶対取られたくなくて誰にも渡したくなかった

想いの大きさを感じる

「大体、あんなことして裏切ったオレと暮らすとかさ・・・あいつはな、職場で裏切った同僚のことだって簡単に嫌いになれなくて苦しんでんだ。裏切られたのに信じたくて自分の何かが悪かったって考えちまう優しい男なんだ」
「・・・うん」
「そんな所も全部惚れてる。だから、今のままで充分だっつってんだよ。オレは」

優しい。2人とも優しすぎる。知っているけど知っていたけれどこのままで幸せなのかと考えてしまう

2人の幸せはどこへ行けば見つかるのか。今のままで充分。本当に?もっともっと多く望めばいいのに。欲に動かされて衝動に突き動かされるように求めることはないのか

「流ちゃんにとってのカッキーはオレにとっての江口じゃない。カズくんだと思うからね、オレ心配なの」
「あぁ、でも、少し違う。オレにとってのあいつは瑞樹にとっての但馬でも江口でもない。特別なんだ。だから、そんな自分重ねて心配すんな」
「でも」
「ホント瑞樹は心配性だなぁ」

くしゃりと笑った柚木は優しい笑顔で新井はつられるように微笑む

強い男だった。それは学生の頃から。でも、柿内と離れてからはどこか危うさも感じていたのに今は再び強い男になった。頼って凭れかかっても折れることも倒れることもなさそうな強さ

「流ちゃん大好き」
「おう」
「だからね、オレにも頼ってね」
「今までもこれからも頼りにしてるよ」

頼られたことなんてなかった。頼みごとはされても大事な所で頼られたことなんてなかった。柚木が突然食べなくなったときだって。実家に帰ってる。それがホントはただ実家に帰っていたんじゃないことくらい新井にだって想像できたことなのに何も教えてくれなかった。頼ってもらえなかった。親友なのにと思うと新井は寂しさを感じるのだった








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書きたいことはあるのに上手く表現できない苦しみー

柿内はねー、好きを詰め込んだ人なんだよね。不器用で照れ屋でそれでいて優しくて。口は悪いし、態度もよくない。萌え詰め込んだの。青プ終わっちゃったら水尾どうしたらイイんだよー他の萌えを詰め込んだ新しいキャラクターを作らなくちゃって思うのになかなか誕生してくれない・・・うう・・・ううう・・・
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